○総裁政府 さて、1795年になると国民公会は再び制限選挙制を復活させた新憲法を公布。 こんなにコロコロと憲法が変わってしまうのは、今の日本では考えられませんが(笑)、ともあれ議会もさらに上下2院の立法府へと改組。そして、国民公会の議員であったバラスを中心に5人の総裁からなる行政府が樹立されました。これを、総裁政府といいます。 ところが、これで騒動が鎮まるわけがない。 亡命していた貴族や王党派は、「かつての栄光を!」と暗躍しますし、庶民の生活がそう簡単に良くなるはずもなく不満が蓄積。さらに1796年5月にはバブーフを指導者とする一派が「私有財産廃止!」と主張し、政府転覆を計画するも未遂に終わり、ジャコバン派の残党と共に処刑されています。 こんな状況ですから、人々は混乱を鎮めてくれる強力な指導者を待望します。 そこで一躍人気を得たのが、あのナポレオン・ボナパルトです。 ナポレオンの肖像画 ア