道端にうずくまっているカタツムリに手を差し伸べるのを躊躇するようになってしまったのはいくつくらいからだろう?子どものときは、見つけた瞬間何も考えずに捕獲して、手の上を這わせて遊んでいたものだったのに・・・ 映像に出てくる少年の、指の爪の中に入った茶色い泥を見ながら、動くものはなんでも触っていたあの頃を思い出したんだ。 目を閉じれば、うごめく小さきものたちと、いろんな世界に旅立っていくことができたあの時代に、戻ることはもうできないかもしれないけど、映像を見ることで、あの時のときめきとドキドキ感は十分思い起こせてもらえたんだ。