今年1~3月の第72期ALSOK杯王将戦七番勝負で藤井聡太王将(20)に挑戦した羽生善治九段(52)が毎日新聞の取材に応じた。感想戦では毎回、両対局者が楽しそうな表情を見せていたが、羽生九段は改めて「感想戦で、全然思いついていない手を藤井さんに毎局数回は指摘され、純粋に楽しかった」と振り返った。「またひのき舞台に立ちたい」とも語り、タイトル戦に戻ってくることを誓った。インタビューの3回目は、羽生九段が七番勝負でどんな収穫を得て、今後どう進んでいくのかを聞いた。【丸山進】 「豊島九段のすごさ分かった」 羽生善治九段が振り返る王将戦/上 敗れても「ちょっと前進」 羽生善治九段が振り返る王将戦/中 結果的に全て違う戦型に ――全局違う戦型でいこうと決めていたのでしょうか。 ◆全然そんなことはなくて、同じ形でいくことも想定はしていましたけど、いろいろ考える中で結果的にそうなりました。何が一番いいか