諦める事は進む事だ。何かを諦めればリソースが浮く。何かを諦めれば他のどこかに余裕が生まれる。幾つも幾つも無数にあるやりたい事の中から、一つ諦めれば他の物事が上手くいく可能性が上がる。1つ諦めるのではなく、2つ諦めればその可能性はより上がる。人生を円滑に回す為には、何かを諦め続けなければならない。世の中には、一見すると何一つ諦めずに七色の人生を猛進しているように見える人も居る。けれども彼らはその人生の認識の外側で、多くの物事を無意識のうちに諦めている。僕等はそれらとは違う凡人なので、輝く道を進む為には、勇気を出して明確に、何かを諦め続けなければならない。もちろん、輝く道を進む事を諦めるという生き方もある。道を進む事自体すらも諦めるという選択もあるだろう。しゃがみ込んで嗅ぐ雨上がりの砂利道の臭いは、アスファルトを踏んで駆けている間は知る事が出来ない。肩を打ちあの日をまるで昨日のように蘇らせる雨