兵庫県立工業技術センター(神戸市須磨区)は19日、ベンチャー企業の八紀産業(同市長田区)と共同で、福島第1原発事故で放射性物質に汚染された土壌の除染実験に成功したと発表した。同社が開発した凝集分離剤「フロッグ」で吸着。90%以上の高い割合で除去できたという。 フロッグは、アオイ科の植物や海藻由来の化石など天然素材が主原料。水中に溶けたでんぷんや油などを吸着・除去できる点に着目し、汚染土壌の除染に活用した。 6月に福島県飯舘村の汚染土壌10グラムを採取して実験した。高濃度の放射性物質が土の特定の粒子に付着することから、まず水による洗浄で放射性物質の93%を除去。 その上で、汚染粒子を含む泥水に粉末状のフロッグを投入したところ、放射性ヨウ素、セシウムなどを吸着。水中で固まったフロッグを取り除き、残った水を調べたところ、いずれの物質も検出されなかったという。 同センターと同社は「神戸発の技術で原