「安全の証明」と「安全性」 東京都府中市・崎山小児科 院内報「ケロケロ通信」第183号より(2014年6月号) マンガ雑誌の記述をきっかけとして、「安全の証明」という言葉が頻繁に聞かれるようになりました。「安全が証明されないのであれば、危険なものとして避けるべきだ」。多くの人が惑わされる表現です。良く理解できずに善意で賛同している人はよいのですが、人をだまそうと悪意を持ってこの言葉を使う人もいるので要注意です。 安全性が100%であるものを白、危険性が100%であるものを黒とします。「安全であることの証明」を求める人は安全性100%でなければ納得できない、灰色つまり真っ白でないものはすべて黒として扱う、黒が含まれていない証明が安全と認める最低限の条件という言い方です。実はこの証明は不可能です。 安全性と危険性は、1%の危険性と99%の安全性、80%の危険性と20%の安全性などのように、安全