第139回「劇場版『ゴルゴ13』」で、この映画をロードショーで観なかった理由として「多分、題材がアダルト過ぎて、19歳の僕は、食指が動かなかったのだろう」と書いた。だが、後になってよく考えてみたら、観る気にならなかったのに別の理由があった。セールスポイントになっているCGに、何かヤバいものを感じていたのだ。公開前後に、あの映画のCGについて、悪い噂を聞いたような気がする。 1984年にもCGを売りにした劇場アニメがあった。『SF新世紀レンズマン』だ。E・E・スミスの古典的SF小説を映像化したもので、制作プロダクションはマッドハウス。監督は広川和之、川尻善昭の名前がクレジットされている。ではあるが、少なくとも川尻自身にとっては、初監督作品という位置づけの作品ではないようだ。彼は、最初は絵コンテだけのつもりでこの作品に参加。結果的に、絵コンテだけでなく、制作現場を仕切る事になったけれど、編集や