海外ウェディングの生みの親で、ワタベウェディングの中興の祖でもあるのに、会社との関わりは一切なかったのですか。 渡部:ええ。気にはなりますから決算は見ていましたが、この夏を乗り越えるのは厳しいだろうなと思っていました。新型コロナ禍に伴い、主力の海外挙式が実質ゼロになっていますからね。 ただ、やりようはいくらでもあったはずです。そもそも、いまだに海外ウェディングを事業の柱にしているのが理解できません。私がハワイに支店を出してから50年近くがたつのです。「会社の寿命は30年」だというのに、どうしてそんな昔の事業が今も中心なんですか。海外挙式が事業から消えていてもいいくらいなのに、新しい戦略構築をしてこなかった。 私が社長をしていた頃は、売上高が550億円ありました。長男の渡部秀敏に代わってから100億円下がり、その後はほぼ横ばいの状態です。合理化と称して人員削減などで経費を削って、わずかな利益