東京都は29日、豊洲市場(江東区)の地下水から環境基準を超えるベンゼンとヒ素が検出された、と発表した。基準超の有害物質が検出されたのは、土壌汚染対策工事を終えた2014年以降の都の調査では初めて。専門家は「安全性に問題はない」とみている。 都によると、調査では敷地内の201カ所で濃度を観測。このうち青果棟がある「5街区」の2カ所で、地下水1リットルあたり0・011~0・014ミリグラムのベンゼン(環境基準は0・01ミリグラム)、別の1カ所では同0・019ミリグラム(同0・01ミリグラム)のヒ素を検出したという。環境基準は、生活環境を守るために維持することが望ましい行政上の目標だ。 都の調査は14年11月から続けられ、今回が8回目。都は盛り土のない現状について、安全性を検証する専門家会議などに報告し、対応を検討するという。 今回の調査結果について、横浜国立大の浦野紘平名誉教授(環境安全管理学