「全拉致被害者の即時一括帰国を求める国民大集会」で解決を訴える横田早紀江さん(前列左)とそれを見つめる岸田文雄首相(同右)=東京都千代田区で2023年5月27日午後2時13分、猪飼健史撮影 岸田文雄首相は27日、東京都内で、北朝鮮による拉致問題の「国民大集会」に出席し、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記との首脳会談実現に意欲を示した。「首脳会談を早期に実現するため、私(首相)直轄のハイレベルで協議を行っていきたい」と表明した。 首相はこれまで「私自身、条件を付けずに金正恩氏と直接向き合う決意だ」と述べていた。この日の会合では「現在の状況が長引けば長引くほど新しい関係を築こうとしても実現は困難だ」と強調。「私は大局観に基づき、地域や国際社会の平和と安定、日朝双方のため自ら決断する」と、より踏み込んだ。 拉致問題を巡って両国は2014年、北朝鮮による拉致被害者らの再調査開始などを盛り込ん