印刷 南極の昭和基地へ向けて出航する南極観測船「しらせ」を見送る乗員の家族ら=11日午前10時46分、東京・晴海埠頭、森井英二郎撮影 南極観測船「しらせ」(基準排水量1万2650トン、乗員約170人)が11日午前11時半ごろ、南極へ向けて東京・晴海埠頭(ふとう)を出航した。今航海では、昭和基地へ53次観測隊を送り届けた後、厚い氷に行く手を阻まれている豪州船のために、砕氷して支援する特別任務もある。 雨のなか、乗員の家族や観測隊員らが大勢、見送りにかけつけた。中藤琢雄艦長(53)は「第1次観測隊を乗せた宗谷が出発した時と同じような雨です。宗谷が無事南極にたどり着いたように我々も任務を果たして参ります」とあいさつした。観測隊員は25日に成田から空路で豪州へ移動してしらせに乗船。12月下旬の昭和基地到着を目指す。 昭和基地や豪州のモーソン基地周辺はここ数年、海氷が厚く、夏でも接近が困難な状