パナソニックは9日、2016年度をめどに、アフリカに初の白物家電の工場を建設する方針を明らかにした。白物は欧米やインド、ブラジルの市場開拓に力を入れており、未開拓のアフリカにも足場を作ることで世界展開を加速させる。 テレビなどデジタル家電は苦戦が続くが、白物を中心としたアプライアンス事業は今期も7%前後の営業利益率は確保する見通し。一方でテレビなどに比べて未開拓な地域も多く、世界展開を急いでいる。15年度には売上高を約4割増の1兆8千億円、利益率は10%前後を目指す方針だ。 アフリカでの工場建設はその次の展開として検討。欧州への出荷も視野に北アフリカを中心に場所の選定を進めており、運搬コストが高い冷蔵庫の生産から始めたい考えだ。中国、韓国勢も市場開拓を進めており、「今から手を打っておかないと遅い」(高見和徳常務)と見ている。