「逮捕は当然だ」。親族の1人として問題となった本の著者の草薙厚子さんから取材を受けた医師の長男の祖父(66)は14日夜、「非公開の調書を漏らした鑑定医の罪は大きい」と語気を強めた。 草薙さんの取材を受けたのは、出版が近づいていたことしになってからだという。「広汎性発達障害が事件を起こしたということを伝えたい」。そう言われて信頼した。 しかし、開いた本は「孫のプライバシーを踏みにじる」としか読めなかった。草薙さんが捜査資料を入手していたことも知らなかった。 出版後、中等少年院にいる孫には一度も会っていない。「草薙さんにも何らかの責任は取らせなければならない。表現の自由というが、人権をどう考えているのか。更生の気持ちが妨げられてしまうことが一番の心配だ」と話した。