稲葉さんのところを見て気がついたのだが、いろんなところでまたもやバーナンキ背理法が話題になっている。これを批判する人たちはその基本的な経済思想が清算主義的循環であるだけなので何の新奇さも話題には感じない。彼らの発言を一々モデル化する必要すら認め難い。それでも彼ら日本型清算主義のキモを簡単なモデルの下で理解したいむきは、デ・ロングの論文http://www.j-bradford-delong.net/pdf_files/Liquidation_Cycles.pdfを参照されたい。このブログのエントリーhttp://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20080601#p1でもここでふれたものだ。 さてこのエントリーでは、「バーナンキの背理法」がバーナンキ自身がいっていないというネット上で見かけた誤りを正すためだけに書くことにした。 以下は清水啓典氏の訳になるバーナンキ