家電製品を分解したことがあれば、緑色の板に無数の部品が乗っている光景を見たことがあるだろう。あのコンパクトな板が、プリント基板(PCB:Printed Circuit Board)だ。スマートフォンの中にも、電子レンジの中にも、自動車のあちこちにも、基板はある。電子回路を機械的に支え、電気信号を正確に流す。現代の電子機器のほぼすべてが、基板なしには動かない。 かつて、この基板を「作る」ためには、化学薬品を使った自宅エッチングか、数十万円単位の最低発注額が必要な業者への依頼しかなかった。個人や小規模チームが独自の電子回路を形にしようとすれば、それだけでプロジェクトの最大の壁になった。 ところが2026年の現在、JLCPCBやPCBWayといった中国の製造サービスを使えば、5枚の2層基板を約2ドル(約320円)で、数日のうちに手元に届けることができる。設計ファイルをアップロードし、クレジットカ

