米ニューヨークで今月18日、店先にウクライナ国旗を掲げ同国への支援を訴える飲食店「ロシアン・サモワール」=杉藤貴浩撮影 【ニューヨーク=杉藤貴浩】ウクライナに侵攻したロシア系住民が多い米国やカナダで「反ロシア」の動きが広がっている。同国出身者が関わる芸術公演の中止のほか、同国にちなむ商店への嫌がらせも続発。行きすぎた反応に「戦争と市民は関係ない」などと懸念の声が上がっている。 「私はもう(カナダ)モントリオールに到着しているが政治的理由のためにコンサートを開くことができなくなった」。ロシアの新進ピアニスト、アレクサンダー・マロフェーエフさんは今月上旬、自身のフェイスブックで公演が突然中止になったと公表した。 決定は共演するモントリオールの楽団が「ロシアの侵略によるウクライナ民間人への深刻な影響を考慮した」のが理由。マロフェーエフさんはすでに「いかなる問題も戦争では解決できない」と母国への事