政府は4日、公益通報を理由とした公務員や民間企業の従業員に対する不利益な取り扱いの禁止などを盛り込んだ公益通報者保護法改正案を閣議決定した。 法案では、公益通報者への不利益な取り扱いを禁止し、それに違反して通報者の処分に関与した職員らへの刑事罰を定めている。対象は分限免職や懲戒処分を実質的に決定した者とし、6月以下の拘禁刑か30万円以下の罰金を科すとしている。
トランプ米大統領は27日、ロシアとウクライナの戦争終結に向けた協議に絡み、ウクライナのゼレンスキー大統領を「独裁者」と繰り返し呼んでいたことについて、「私がそんなことを言ったのか? そんなことを言ったなんて信じられない」などとしらを切った。ホワイトハウスでスターマー英首相と会談した冒頭、記者団に聞かれて答えた。 トランプ氏は28日にゼレンスキー氏をホワイトハウスに迎え、レアアース(希土類)を含む鉱物資源の共同開発について合意する見通しだ。トランプ氏は27日、ゼレンスキー氏と「良好な関係」であると強調した。重視する「ディール(取引)」にゼレンスキー氏が応じたため態度を変化させたとみられる。 鉱物資源を巡る合意について、米国側は2月中旬に草案を示した。しかし、安全保障の確保に関する項目がないことを理由にゼレンスキー氏は署名を拒否。いら立ちを募らせたトランプ氏は、演説で「選挙なき独裁者であるゼレ
田中潔さん(仮名)はマンションの管理人時代、寝坊しないよう複数の目覚まし時計を時間差でセットしていたという=東京都内で2025年1月31日午後0時半、後藤豪撮影 まさに青天のへきれきだった。2024年8月、東京都内に住む田中潔さん(仮名、73歳)が久しぶりに自宅に戻ると、長年連れ添った妻の姿はなく、弁護士が作成した離婚通知書が玄関に置かれていた。 田中さんは徳島県出身。高校卒業後に上京した。時計の輸入販売会社で営業の仕事をしたり、トラック運転手をしたりして、妻と子ども2人の家族を支えてきた。 大転換期を迎えるヒトとモノの「価格」の今をリポートする<¥サバイバル 令和の「値段」>。今回は、賃貸住宅の家賃に迫りました。(全7回) 賃貸か購入か パワーカップル悩ませる「どっちも上がってる」 家賃が上がる物件の特徴は 「潮流が変わった」大家の事情 「家賃上げやすい」 大家が強気な街で起きていること
桐生市が群馬県警本部に宛てた「退職警察官の紹介依頼について」の文書。桐生市生活保護違法事件全国調査団が入手した=桐生市巴町で2025年2月17日午後2時12分、遠山和彦撮影 群馬県桐生市が生活保護費の支給で不適切な対応をしていた問題で、警察OBを生活保護の相談員として採用するため、市が「刑事課などで暴力団対応経験者を希望」とのただし書きをつけて、県警に紹介を依頼した文書を桐生市生活保護違法事件全国調査団(団長・井上英夫金沢大学名誉教授)が入手した。調査団は「生活保護申請者を萎縮させる『水際作戦』が疑われる」と指摘している。 市福祉課によると、警察OBは年度ごとの任用職員として採用しており、生活保護の相談員を務める。窓口に暴力団関係者や不当要求者が訪れることに備え、2012年7月に福祉課での採用を始め、現在は3人を配置している。この中には警察の刑事課の経験者が含まれ、生活安全課の経験者もいる
福島市は13日、勤務中にX(ツイッター)で私的な投稿を繰り返して公務に支障をきたしたなどとして、30代の男性職員を停職6カ月の懲戒処分にした。 市によると、男性職員は2024年6月、勤務中にXで音楽ライブなどの趣味に関する投稿を繰り返し行っていた。市がアカウントを確認したところ、1カ月間に約290回の投稿があった。勤務中に居眠りしたり席を離れたりすることも多く、上司や同僚から注意を受けても改善しなかった。男性職員は「業務に対する認識が甘かった」と反省しているという。 また、この男性職員は24年8月に市内の道路で乗用車を居眠り運転して信号機に衝突し、同乗の高校生に全治約26日間のけがをさせた。男性職員は高校生が18歳未満と知りながら、深夜、保護者の同意を得ずに車に同乗させたとして、福島県青少年健全育成条例違反などの罪に問われ、福島簡裁は今年1月、罰金80万円の略式命令を出した。 このほか、2
<タイピング音クソデカ男がいて、毎日イヤホンしないとストレス> <机の引き出しをものすごい勢いで閉める音と、マウスを机にガンガンたたきつける音がまじでうるさ過ぎ> SNS(ネット交流サービス)には、身近な「音」に対する悩みの数々がつづられる。 「ノイズハラスメント」(音ハラ)なる言葉もあるくらいで、職場の騒音トラブルに頭を抱えるビジネスパーソンは少なくない。 注意するにも「うるさい」では角が立つ。「静かにしてください」も気が引ける。どう対処したらいいだろうか。 Enter、ハイヒール、音漏れ…… 「音に関する相談は意外と多いですね」 そう語るのは、ハラスメント対策の企業研修や従業員対象のカウンセリングを手がける「メンタル・リンク」(東京都千代田区)の社長で公認心理師の宮本剛志社長(49)だ。 1年間に企業などに実施する研修は約200回、ハラスメントをされた側、した側双方などに対するカウンセ
2024年春、新潟県阿賀野市の高校3年、神原聡太さん(18)はパソコンを使った英検S―CBT2級を受けるため、新潟市内の試験会場にいた。デスクトップパソコンの画面を見ながら回答を入力するが、弱視のため問題文の字が小さくて読むことが難しかった。 学校の情報の授業で習ったキーボードの「Ctrl」と「+」のボタンを同時に押して拡大する方法を思い出して、やってみた。すると、試験監督から注意された。 「だめです。勝手に大きくしないでください」 見えないことを伝えたが、判断は変わらなかった。試験監督はパソコンを再起動して元の画面に戻した。 聡太さんは画面に目を近づけ、顔を動かしながら必死に長文読解と向き合った。しかし、最後まで読み切れず、結果は不合格だった。 「当然のこと」だった文字拡大 聡太さんは小学6年の時に小児がん(脳腫瘍)を患い、手術や入院を繰り返した。かつては野球や空手に熱中するスポーツ少年
障害のある人にとって助けが欲しいのはどんな時でしょうか。見過ごされがちな現実に迫る企画「これってわがままですか?―障害者差別を考える」をスタートしました。 ◇ 楽しいはずの友人との会食が、後味の悪い思い出に変わった。横浜市の会社員男性(41)は訪れた東京・渋谷の居酒屋チェーン店で、スマートフォンから注文するよう求められた。全盲で画面が見えないため「口頭で注文していいでしょうか」と尋ねたところ、店員は迷惑客をあしらうかのように同じせりふを繰り返した。 「携帯からお願いします」 目の前に何があるのか 新型コロナウイルスの影響は続いていたが、3年ぶりに「行動制限なし」の大型連休に入った2022年4月29日。男性は弱視の友人と渋谷の街を散策した後、午後8時ごろ居酒屋に入った。 白杖(はくじょう)を持つ2人は席まで案内され、着席すると、スマホでQRコードを読み取ってメニュー画面から注文するよう促され
兵庫県宝塚市は3日、市内で暮らす元会社役員の岡本光一さん(77)と妻明美さん(75)から「安心できる市立病院にしてほしい」と約254億円の寄付を受けたと発表した。市は、老朽化した市立病院の建て替え事業費などに充てる。建て替え事業は将来の市財政の窮迫につながりかねず、市は財源の確保に苦慮していた。 岡本さん夫妻は2002年に私財約36億円を投じて、市内に福祉やボランティアの支援施設などを整備した。 太陽光発電所の計画を巡っては、住民の反対運動が起きた市内の山林を事業者から購入。「豊かな自然を残してほしい」と、23年に2億円とともに市に寄付していた。 市は、寄付された約254億円のうち、250億円は建て替え資金のための基金を設立して運用する。残りの約4億円は手術支援ロボットの購入資金に充てる。 市立病院は1984年に開院した。老朽化が顕著で、市は31年度にリニューアルをする計画を立てている。事
小樽方面に向かうJR函館線の列車=北海道余市町のJR余市駅で2024年10月15日午後0時35分、金将来撮影 北海道新幹線の札幌延伸に伴い、廃線が決まった並行在来線のJR函館線小樽―長万部間(140・2キロ)。道や沿線自治体などは代替案としてバス輸送への転換を検討しているが、運転手不足が深刻な課題の今、そのハードルは一層高まっている。市民の「足」の確保に、手詰まり感すら漂う。 揺らぐ“鉄道→バス”の前提 「廃線か。道民の移動はますます不便になる」。10月中旬の余市駅で、札幌市厚別区の斎藤勝彦さん(68)はつぶやいた。函館線沿線の倶知安町出身で学生時代は小樽市に列車で出かけただけに実感がこもる。余市町の男性(80)は「私は、じきに運転しなくなる。バス転換が難しい中、町外にどうやって行けばいいのか」と嘆いた。 並行在来線の沿線9市町と道は2022年3月、全区間廃止とバス転換の方針で合意した。小
兵庫県の文書告発問題を調べる県議会調査特別委員会(百条委)の委員だった竹内英明元県議(50)が死亡したことについて、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首(57)が動画サイトなどで「逮捕されるのが怖くて自ら命を絶った」などと発信した。これについて、県警の村井紀之本部長は20日、「竹内元議員について任意の調べをしたこともないし、ましてや逮捕するというような話は全くない」と全面的に否定した。県議会警察常任委員会で答弁した。 村井本部長は「基本的に個別案件の捜査について言及することは差し控えているが、事案の特殊性に鑑みた」として答弁。「全くの事実無根で、明白な虚偽がSNS(ネット交流サービス)で拡散されていることについては極めて遺憾だ」と述べた。毎日新聞の取材に対し、複数の県警関係者も「竹内氏は捜査の対象になっていない」と否定している。 竹内氏は当選5回で、百条委で、斎藤元彦知事らの疑
教育再生実行会議で発言する安倍晋三首相(左)。左から3人目は萩生田光一文部科学相(いずれも当時)=首相官邸で2020年7月20日午後2時4分、竹内幹撮影 2025年度予算編成に向けて文部科学省と財務省が論戦を繰り広げているが、例年と異なる展開となっている。 教員給与を巡り、残業代を支払わない代わりに給料月額に上乗せする「教職調整額」の大幅引き上げを要望している文科省に対し、財務省が業務時間の縮減を条件に段階的に増やす案を突きつけた。 予算編成を前に財務省が「独自案」を出すのは異例とされる。背景には、「文教族」と呼ばれる議員の影響力低下に伴う霞が関と永田町のパワーバランスの変化がありそうだ。 【関連記事】 影響力失う文教族 重鎮の萩生田氏、財務省の攻勢「手法間違ってる」 裏金問題などで影響力低下 財務省が独自案を提示したのは11月11日に開催された財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会
埼玉県飯能市にあるクライミングスポット「阿寺(あてら)の岩場」が年内で閉鎖されることになった。小鹿野町の二子山で発生したクライマーの墜落事故を巡る訴訟について知った土地所有者が、「事故が起きたら責任を負えない」として決めた。訴訟では「事故が自己責任かどうか」などが争点となっており、係争中の裁判が、首都圏から近く初心者も楽しめることで人気の岩場にも影響を与えた形だ。 阿寺の岩場は、近くに住む大野文雄さん(84)らが市の補助金などを得て、樹木を伐採したり岩についた泥を取ったりして3年がかりで整備し、2013年にオープンした。幅約50メートル、高さ平均20メートルほどの岩場は、傾斜もさまざまで初心者から中級者まで楽しめる。民間主催で講習会も開かれるなど、週末には20~30人のクライマーが訪れる。
商品に付いたバーコードの読み取りから支払いまでを客自身が行うセルフレジ=福岡市中央区の西鉄ストア「レガネット天神店」で2023年8月16日午後2時43分、近松仁太郎撮影 「もたもたして後ろの人に嫌な顔をされたくない」。そんな思いなどからスーパーの「セルフレジ」を使わない人は多い。店員が対応する「有人レジ」はどこも長い行列ができている。セルフレジはなぜ避けられるのか。小売業を支援する「店舗のICT活用研究所」の郡司昇代表に聞くと、買い物客側の問題ではない、意外な事情が見えてきた。【聞き手・宇田川恵】 有人レジの長い列に並ぶ方がまし ――最近はどんなスーパーでもセルフレジを見かけますね。 ◆セルフレジは大きく分けて二つあります。商品のバーコードをスキャンする「商品登録」から、代金を支払う「決済」まで、買い物客がすべて自分で行う「フルセルフレジ」。もう一つは、商品登録は店員が行い、客は決済だけを
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