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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (87)

  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: そろそろコンサルタントについて一言いっておくか

    コンサルタントの危ない流儀」はスゴ。身の毛もよだつ暴露ネタだけでなく、優れた(結果ドリブンの?)テクニックをもHackできる。コンサルタントも、そうでない人も、盗みどころ盛りだくさん。 最初にハッキリ言っておく、コンサルタントは、こんなに酷くない。 顧客を財布、しかも巨大な財布だと見なし、知ったかぶりの業界通を気取り、難解な経営用語で煙に巻き、「お客さまと一体となって」嘘八百を並べ、プロジェクトが焦げ付く前にトンズラする―― こんなコンサルタントは、ほとんどいない。 しかし、コンサルタントの手口は、著者の暴露するとおり。なぜ言えるかというと、わたし自身、コンサルタント・ファームとして中の人の経験があるから。面白おかしく脚色してるだけで、やってることはホント(書きっぷりは山形浩生氏に似てる)。 ■なぜ、経営者はコンサルタントに莫大なカネをつぎ込むのか? 従業員の給料を必死こいて削減する一

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    REV 2007/07/30
  • 最近の親はマニュアルで「あそび」を教える

    最近の親とは、わたしのこと。だってしょーがないじゃねぇか、「遊び方」は知っているが、「教え方」なんて知らんぞな。 いや、うちの子がね、自転車に乗りたい(補助輪なし)、なんて言い出したのよ。じゃあッ、とサンデー・パパよろしく後ろから押してやるまではいいものの、いつまでたっても乗れるようになりやがらねぇぇぇっ。 google先生に教えを請うのだが、「自転車の乗りかた」は沢山ある一方、「『自転車の乗りかた』の教え方」は見当たらない。 それなら手を見せてやる、とパパが操って見せるが参考にならねぇらしい。他のガキはいねぇかと見渡しても、乗れてる奴は猛スピードで行ってしまう。そんなモン、誰かのマネして、転んで覚えるもんだ。わたし自身がそうだったし。放っておくか… しかし、「そもそも、自分がアタリマエにできて、身体化されているものを、どうやって教えたらいいか?」という命題は面白い。しばし教えることに熱

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    REV 2007/06/20
  • 劇薬本「子どものねだん」で知る児童買春地獄

    掛け値なしの劇薬、まじめに読むほど気分が悪くなること必至。最悪なことに、こいつがフィクションでないことを意識して読まされる。ふつうの人は読んではいけません。 「赤ちゃんの値段」があるぐらいだから、「子どもの値段」もあるだろうという安易な発想から見つけたのだが、これがスゴい。ヒドい。「人をモノのように扱う」は比喩だというヌルい感覚は吹き飛ばされる。言葉そのままの意味で「モノ以下」。子どもにとっては地獄そのもの。書をタネとした「闇の子供たち」の方が、フィクションである分、ある種の「安心感」をもって読めたが、これはそれを許さない。 「小さな穴」を求めるオトナにとって、子どもの性別は関係ない。従順で、好きに扱え(暴力を含む)、未発達であるがゆえに締まりが良い穴であれば、関係ないのだ。自由を奪われ、ろくな事を与えられず、暴行・暴行・暴行。そして、ちょっと言い表せないような性行為を強要される。H

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    REV 2007/04/13
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    なぜ自分が自分の形を留めていられるかというと、自分を知る誰かがいるから。 誰も自分を知らない場所へ旅するのもいい。そもそも誰一人いない場所を旅するのもいい。だが、いつかは放浪をやめてこの世界のどこかに落ち着かなければならない。さもないと人という存在と疎遠になり最後には自分自身にとってさえ他人になってしまう。 誰かを撮った写真は、近しい人間の心のなかでしか価値を持たないのと同じように、人の心も別の人間の心の中でしか価値を持たず、その人の思い出は、思い出したときにのみ存在するだけであって、思い出す人がいなくなれば、消え去るほかない。 人生は思い出だ、そして思い出が消えれば無になる。だから人は思い出を物語ろうとする―――コーマック・マッカーシーの『越境』を読んでいる間、そんな声が通底音のようにずっと響いていた。 マッカーシーの代表作ともいえる国境三部作(ボーダー・トリロジー)の第二作がこれだ。第

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    REV 2007/04/13
  • 劇薬マンガレビュー(第2弾)

    オトナが読んでもトラウマになるような劇薬マンガを求めて→「はてな」で質問[参照]→教えていただいたマンガを読む→激しい衝撃を受ける[参照]→次のマンガへ…といった、ネガティブフィードバックのくり返し。気が向いたとき、手軽に嫌悪感や忌避感、あるいは嘔吐感を味わっている。 はてなで回答していただいた皆さま、胸クソ悪くなるような作品を紹介していただいて、当に感謝しています。おまけに、このblogで「そいつを読むならコレはどう?」と追撃コメント頂いたおかげで、定価で入手できる劇薬マンガは一通り集まったのではないかと。 この第2弾では、せっかくご紹介いただいて、ワクワクしながら読んだにもかかわらず、これは劇薬じゃないよ、スゴく面白いよ!と感じた作品をご紹介。ポイントは『わたしが』面白いと思ったところで、人によるとトラウマンガになるかもしれないので注意して。 最初は、「ブラック・ラグーン」。屋で呼

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    REV 2007/03/20
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 日本のプログラマは、世界一優秀である

    じゃ、なぜ優秀なプログラマがいる日のソフトウェアビジネスがパッとしないの? 答:それは品質重視の工場型モデルを(相も変わらず)採用しているからにほかならない。「良いものを作れば売れる」主義を信奉するあまり、ビジネスの質から離れてしまっているから。 例えば、欧州企業にとってソフトウェアは「科学」として扱われる。コンピュータサイエンスとしての「ソフトウェア・ビジネス」であるがゆえに、形式的手法やオブジェクト指向分析・設計手法が重視される。また、米国企業にとってソフトウェアは「ビジネス」そのものとして扱われる。会社をつくって「まぁまぁ良質」の製品を作り、業界標準を打ち立て、その過程で大儲けしようとたくらむ。 しかし、日企業にとってソフトウェアとは「工場出荷製品」そのもの。文字通り「ソフトウェア・ファクトリー」を目指している。標準化された設計開発工程に則り、仕様からほとんどブレない製品を粛々

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    REV 2007/02/25
  • 嫁とKanon(その2)

    まこぴー、まいちゃん、しおりん… 次々と巨星墜つなか、いよいよ佳境にさしかかっているKanon、毎週正座して観ている。ええ、見る度に涙ぼろぼろですよ。大枚はたいて衛星放送入れた甲斐もあるというもの。 恐るべき京アニのクオリティとか、伏線回収ルートの比較検証とか、最早どうでもよく、表舞台より去ってゆく彼女たちが不憫で不憫で、さらにこれからキョン祐一が向かい合う運命を慮り、どのシーンを見ても泣けてくる。 最初は独りで観てたが、嫁さんにエロビデオだと誤解された経緯あり[参照]。今では夫婦で仲良く見ている。「なかよく」なんて語弊がありそうなので、嫁さんの言を引く。曰く「ぼくが読書してる横で勝手にアンタが見てる」とのこと。 そして、彼女たちの『正体』を、原作なんてこれっぽっちも知らない嫁さんが、ズバリズバリとあててゆく。なんだか怖くなってくる。例えばこんなカンジ… 沢渡真琴 : 「この娘はニンゲンじ

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  • 「薔薇のマリア」でティルトウェイトを思い出す

    嫁さんが「あンた向けの結構面白い小説」と評したのと、「かさぶた。」さんの [ウィザードリィ小説を継ぐライトノベル『薔薇のマリア』] で紹介されているので、つい読んでしまう→な、なつかしい… 表紙の絵柄にコゲどんぼを疑いつつ、「主人公はマリアローズっていうんだぁ、カワイイ子だなー」と"萌え"を期待しながら読み始め、のっけから大ダメージをらう。絶対狙ってやってるって! 主人公は非力、剣士ではあるが体格と体力と膂力は劣る。テクニックは普通。すばしっこさと飛び道具が得手とはいえ、およそ剣と魔法のラノベで最弱のポジションに位置する。 そんなマリアがパーティの一員としてダンジョンに潜る。仲間やイベントを通じたビルドゥングスロマンといえば聞こえがいいが、わたしはWiz小説として堪能させていただいた。Wizardry だけではなく、ブラック・オニキスやシャイニング&ザ・ダクネスをどんどん思い出して、まる

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    REV 2007/02/05
  • 最もオライリー本っぽくない「アンビエント・ファインダビリティ」には、たくさん考えさせられた

    おそらく、このblogの読者の皆さんは経験したことがないだろうが、わたしは、google 検索結果に大泣きしたことがある。ただのツールに過ぎないと思っていたgoogle に、そのときは心底感謝したものだ。 事の起こりは、ある電話から始まった。わたしの大切な人が倒れたという。駆けつけると、その人は目を見開いてただ横たわっているだけで、こちらの呼びかけに応えられないようだ。脳梗塞を疑ったが、医師によると、ギラン・バレー症候群だという。 医師はそれなりに勉強してきたようで、症状・療法・後遺症、そして治る可能性と死ぬ可能性を、それぞれ数値を挙げて説明してくれた。 医師のもとを辞したとき、わたしの目の前は混乱と恐怖だけあった。説明されたことは理解できたし(理解できるような言葉を選んでくれた)、理解したことはちゃんとメモってある(病名のつづり、療法、薬)。それでも何をすればいいのか、そもそもなんでこん

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    REV 2007/02/05
    ぐぐれ
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 赤ちゃん売ります「ベビービジネス」そこに市場がある限り

    健康なグアテマラの子 $25,000 代理母との契約 $59,000 一流の卵子 $50,000 あなたの赤ちゃん priceless お金で買えない価値が有る―― はずじゃなかったのか。 「ベビービジネス」における著者の主張はこうだ ――「赤ちゃん市場はそこにある。まず第一に、その事実に目を向けろ。次に、市場であるにもかかわらず野放し状態となっていることを理解せよ。最後に、この市場は、市場として歪んだ状態であるからして、政府の規制が必要であることに気づけ」―― そいつを裏付けるための事実を徹底的に報告してくれる。 遺伝的に劣位な胚を除外する生殖補助サービス 「あなたに似た人」をカタログ販売する、国際養子縁組業者 キャリアを優先し、妊娠可能時期を逃した人が、大金で代理母を求める 肌・目・髪の色や遺伝特質を予めセットアップされた、「デザイナーベビー」 不妊治療に失敗→養子縁組でゲット(不妊治

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    REV 2007/01/22
  • 劇薬小説「闇の子供たち」

    あのcyclolith さんのオススメ[参照]なので、用心しぃしぃ読む。以前うかうかと読んで、トンでもない目に遭ったからね[劇薬度No.1]。で、「闇の子供たち」、途中まではうわー、ひえーとか言いながら読んでたけれど、ステレオタイプ・キャラクターが青年の主張をする後半に失速。ルポルタージュネタを誇張して小説の型に流し込んでいるので、書き手の底が割れてしまった。この方、小説家としてはアレですな。 それでも劇薬指数は高い。読みどころはこのへん↓ 8歳で売られた少女→売春宿→HIV感染→AIDS発症→ゴミ捨場に棄てられる→故郷へ→両親困惑&村八分→監禁&放置プレイ→蟻にたかられる(まだ生きている)→父親がガソリンかけて焼殺 ドイツ夫婦が少年を買いにくる→お目当ての子はホルモン剤の打ちすぎ→全身から血を噴出して死亡→男衒「仕方ない、他の奴をあてがっておけ」→ドイツ夫婦「いやぁ、この子もカワイイね」

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    REV 2007/01/22
  • あなたのマンションが廃墟になる日

    巷を騒がせている耐震偽装設計は決してヒトゴトではないのだが、『犯人』は特定されており、司法での決着を待つ状況に至っている。 わたしはあまのじゃくなので、むしろ4年後に直面する問題をいま知っておきたい。なぜなら、問題が深刻化するころは、『犯人』はとうに去っており、引き継いだ当事者は被害者ヅラをすること必至だからだ。永住するつもりで購入したマンションが、ローン完済時に住めなくなる可能性に警鐘を鳴らす「あなたのマンションが廃墟になる日」は、非常に参考になった。 総務省の調査では住宅のサイクル年数は30年(木造は26年)だそうな。国土交通省が2002年に公表した事例では「老朽化」で再建されたマンションの平均築後年数は37年となっている。これに比べて、欧米の住宅サイクル年数は、 イギリス141年 アメリカ103年 フランス86年 ドイツ79年 なぜ日の鉄筋コンクリートマンションは30年少々で壊され

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    REV 2007/01/01
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 悪魔の詭弁術

    「わたしと仕事、どっちが大事? はなぜ間違いか」の紹介エントリ[参照]でオススメいただいた詭弁をいくつか。容易に悪用できるので、詳細はカンベンな。 詭弁術の実例は、fj や 2ch でさんざ見てきたので今さら感もあるのだが、こうして体系的に見せられるとなかなか興味深い。このテのは昔も今も変わらないもんだなぁ… まず qinmu さんにオススメいただいた「詭弁論理学」は、よくまとまっている。ナントカの一つ覚えのように主張を繰り返す小児強弁型、相手=悪、だから、自分=正しいとする二分法、論点のすりかえ、主張のいいかえ、ドミノ理論(風が吹けば桶屋)と、誰でも一度は聞いたことがある詭弁術が紹介されている。強弁が強盗なら詭弁は詐欺だという主張にナットク。例は多少が古めかしいが、中身は全く現役だ、今夜もどこかの板で議論されているハズ… そういや、2ch の詭弁のガイドラインに詭弁の特徴15条があった

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    REV 2006/11/09
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 「わたしと仕事、どっちが大事?」はなぜ間違いか

    タイトルで惹かれて一読、これはイイ! これは使わせてもらおう。 ロジカルシンキングやMECEといった論理的思考ツールは、確かに仕事に使えるまで砥いできたが、肝心の議論に役立ってはいない。あ、いや、「自分の考えを的確に表現し、相手に理解させる」ツールとしては有効だけど、 ・議論が紛糾したとき ・自分の結論へ誘導したいとき ・自分の主張に言いがかりとつけられたとき これっぽっちも役に立たない。「おまえの意見はよく分かったが ── ── そんな話はここでは通用しないよ」 ── SEにはカネのことなんか分からないんだ」 ── 他の人もみんなそうじゃないと言っているよ」 と断言されると、一瞬、どう返していいか言葉に詰まる。議論は黙した方が負け、というルールに従って引き下がらざるをえなくなる。しばらくたって、その「反論」は何の根拠もないことに気づくが、議論はもうあさっての方向へ行っている。 仕事の場に

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    REV 2006/10/16
  • 観鈴スイッチ

    たとえば夏の入道雲を見てると、思わず涙がこぼれてしまうときがある。まぶしいからではない、思い出すからだ。あるいは、飛ばないカラスを見かけたときも。そう、観鈴スイッチだ(にははスイッチともいう)。the 1000th summer からずいぶん時間が経っているにもかかわらず、今でもふとしたはずみでスイッチが入る。 AIRの原作だと思い込んでいる「おもいでエマノン」を読んだときも一緒だった。地球の生命すべての記憶を持つ少女と、彼女に惹かれる少年たちがおりなす、せつない物語。ここでは、旅をするのは往人ではなく、観鈴のほう。記憶を保ったまま転生をくり返しているため、名は意味を成さない。だから自らを「エマノン」と名乗る――「エマノン」="EMANON" を逆読みすると "NONAME" 即ち "No Name"――この独白は今なお刺さる。 一番確かで、誰にも変えようがなく、感動させられるものは、その

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    REV 2006/08/30
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 本ばかり読んでるとバカになる

    の探し方についてのエントリ「を探すのではなく、人を探す」において、「目的を持って読む」と書いたが、具体的に何をどうすりゃいいのか、書いてない。を選ぶまでが前回のエントリなら、ここでは、選んだをどうやって読んでいるかについて、書く。 最初に やはり長くなりすぎたこのエントリのまとめ↓ 読書は他人にものを考えてもらった結果をなぞるだけだから、自分のアタマでものを考えなくなる。そうした受動的な読書を打ち破るために、オキテを作って実践している。 オキテ1:読むだけの読書にしない、オキテ2:読んだら表現する、オキテ3:読んだらフィードバックする、の3つ。その結果、読書の対象に広がりと奥行きと深みが増した。特にオキテ2を強力にオススメする。 まとめ終わり。文どぞ。 ばかり読んでるとバカになる ショウペンハウエルが「読書について」でいいこと言っている。読書は他人にものを考えてもらうこと。だか

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    REV 2006/08/10
  • 子どもに「タバコ」を教える

    5年前のわたしは、楽しくタバコを吸っていた。紙巻・パイプの両刀使い、喫煙ルームで仕事するヘビーなスモーカーだった。酒とオンナはやめられても、こればっかりはやめられない、世界で最も楽しい(ホッとする、安心できる、至福の)時間は、タバコに火をつける瞬間だと信じてた。 そんなわたしに、ある人が訊ねた。「じゃ、あなたの子が大きくなったら、タバコを教えるんだね。その味わいと素晴らしさを伝えるんだ。そして、あなたの子も喜んで一緒に吸うようになるに違いない」 その人の名はアレン・カー、「禁煙セラピー」でこの問いを投げかけられ、禁煙(というか卒煙)のきっかけとなった。以来、タバコとは縁のない人生を送っている。それはそれでメデタシメデタシなのだが、この話が終わったわけではない。 そう、子どもに「タバコ」を教えておかないと。メディアや環境から刷り込まれる前に、ちゃんと教えておかないと。そのヒントは同著者の「子

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    REV 2006/06/13
  • ツンデレ小説ベスト【まとめ】

    はてな「あなたのツンデレ小説ベストは何ですか?」[参照]でいただいた回答のまとめ。はてな住民の皆さま、大変参考にさせていただきました、ありがとうございます。 1.春琴抄(谷崎潤一郎)の、春琴 2.ベルガリアード物語(デイヴィッド・エディングス)の、セ・ネドラ 3.涼宮ハルヒの憂(谷川 流)の、ハルヒ 4.西の善き魔女(荻原規子)のフィリエル(♀)とルーン(♂) 5.きみとぼくの壊れた世界(西尾 維新)の、櫃内夜月 6.白痴(ドストエフスキー)の、ナスターシャ・フィリポヴナ 7.真紅のカーテン(ジュール・バルベー・ドールヴィイ)の、アルベルト 8.椿姫(デュマ・フィス)の、ヴィオレッタ 9.虞美人草(夏目漱石)の、藤尾 10.二進法の犬(花村萬月)の、倫子 わたしの記憶の最深部にいるツンデレは、モンスリー。未来少年コナンの全編とおしてキッツいのが、ラストの結婚式で頬染めて「バカねっ」とつぶ

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    REV 2006/04/28
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 女の言う「あなたは何も分かっていない」の正体

    彼女もちの諸君!春だ!別れの季節だ。 女ってぇ奴ぁ年がら年中情緒不安定だといわれるが、長年付き合った彼女が別れ話を切り出してくるのは春と相場が決まっている。振り返ってみ給え、彼女が別れるとか言い出すのは、たいていゴールデンウィーク前だったろ。 これには理由がある。春は学校職場が変わる、生活環境が変わる、心機一転、ついでにオトコも変えておこうという発想だ。五月病の厄落としともいう。例えば、学生時代の彼女が、新社会人になって職場の「オトナのオトコ」を発見して、学生気分の抜けない彼に愛想をつかすなんて話、聞かないか? で、(途中をはしょって)修羅場。ここでは、ヒートアップしたとき女が言ってくる最終通告「あなたは何も分かっていない」という問いかけについて、その戦略と対策について書く。 「あなたは何も分かっていない」の当の意味 これを字義どおりに受け取ってはいけない。これは彼女の戦略なのだ。意識/

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 女の言う「あなたは何も分かっていない」の正体
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    REV 2006/04/22
  • ツンデレ小説ベスト

    1. 春琴抄(谷崎潤一郎) 2. きみとぼくの壊れた世界(西尾 維新) 3. 涼宮ハルヒの憂(谷川 流) 「春琴抄」は日文学屈指のツンデレ。昨今のブームに便乗した作品と比較しても、最高のツンデレ(ツンデレスト)だと断言できる。というのも、ツン→デレの彼我を超えるために彼がしたことは、とても常人では真似のできないことだから。 抜き差しならぬ関係が露見しても素っ気なく否定する場面なんて萌える。小説の悦びは、読み手の想像力にはたらきかけることにある。書いてない部分を妄想を逞しく補完するトレーニングとしてもGood!谷崎潤一郎やりおる! 「きみとぼくの壊れた世界」もスゴさは負けてない。ツンデレな妹と、ツンデレな同級生が出てくる。それぞれツンは普通だが、デレの鬼気迫る壊れっぷりを堪能すべし…てかこれこそが作のメインディッシュ。 ツンデレ妹なんだけど、主人公も(表面上は)距離をおいた態度を取る

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