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ブックマーク / lanopa.sakura.ne.jp (9)

  • 久美沙織『創世記』 第4回「輝く鬼才・新井素子」

    氷室さんは、ゆってみれば、ヒマラヤの高地に咲くという、伝説の青いケシでした。 その神々しい存在は、過酷な冒険をなしとげ帰還したものたちにのみ語られた。 語られていたけど、ほとんど神話とかマボロシと呼ばれ、実在を疑われすらした。 実物を目にすることなど、ムカシはちょっと考えられなかった(その後、花博にアッサリでちゃいましたけど) しかし、ある日突然、それはわれわれの前に現れたのです。 われわれはそこに確かにそれがあることを知ったのです。 地球上でいちばん天空に近い場所に、誰にみられることもなくひっそりと咲いていた、可憐な花! 清楚に青く、しかも、阿片戦争のヒキガネにもなった危険な毒草(独創って変換しちゃうとこでした)でもある、ケシ!(青いケシからもヘロインとかコカインが精製できるのかどうか、どーか実はよーしらんが) そんざいそのものが、二重三重の意味で衝撃。 しかし、その花は、そんな空気の薄

    REV
    REV 2012/11/11
    「口語一人称饒舌体というのは、必ずしも新井さんが嚆矢ではありません。」「「カオルくんシリーズ」がすでにそうでした。」「女子高生が、自分のコトバで語り始めた!というところに新井さんの第一の意味がある。」
  • ライトノベルファンパーティー

    ライトノベルの特徴として、よく会話が多いことが挙げられます。例えば、『ライトノベル☆めった斬り!』の「あなたにもできる! ライトノベル度診断表」でも「会話が多く、情景描写が少ない」という項目があります。しかしながら、ライトノベルと他の一般小説との会話量の統計的比較はまだなされていません。そこで、ライトノベルと一般小説40冊づつの会話率を調べ、比較を行いました。ここではライトノベルを「文庫版のイラストつき小説を主に発行するレーベルの小説」と定義し、講談社ノベルズなどの、境界的な作品は含めませんでした。 ライトノベル40冊は、各種ライトノベル関連を参考に、一般小説の方は有名なものや評論家うけしているものを適当にセレクトしました。ただし、は自宅及び近隣の図書館にあるものの中から選びました。「何であの作家が入ってないんだ」とか「この作家ならこれだろう」という批判は多いと思いますが、きっとその

  • 冲方丁『撲殺天使ドクロちゃん』論

    結論から言って、誰かがやるべきだった作品である。特に、自分が属するジャンルに不満を持ち、活気がない、売り上げが落ちている、読者のニーズが分からない、やりたいことが分からなくなってきた、などと口にする作家・編集は、こういうことをすべきだった。 パロディ作品の出現は業界成熟の証拠である。幾つもの手法が定型化し、何度となく繰り返され、しかもそれが広範囲のニーズを獲得していなければパロディは成立しない。パロディがあって初めて業界は成熟し、かつ新たな発展への足がかりをつかむことが出来る。 パロディとは読者・書き手・編集の間で成立した共通了解を再確認させる装置である。作品内でパロディされているものがそもそも何なのかを読み解かせることで、そのジャンルがどういった要素で成り立っていたかを現実的な共通了解として認識させるのである。 それは閉じていた場所に穴を空けて、外部にあるものを流し込む役割をも担う。それ

    REV
    REV 2007/05/30
  • 『創世記』 久美沙織

    はじめに 第1回  「コバルト以前!」 第2回  「メディアがこうも違ってくるとねぇ……」 第3回  「生ける伝説・氷室冴子」 第4回  「輝く鬼才・新井素子」 「新井素子の感想文」 番外編 第5回  「えっ、うそ、わたしが?」 第6回  「一ツ橋VS音羽」 第7回  「読者という“強敵”」 「久美沙織通信」保管庫 第8回  「蝶はここにはすめない!」 第9回  「いまはもういないあのひとのこと」 第10回  「SFの洗礼」 「中山星香のメール」 番外編 第11回  「『おかみき』が教えてくれた“愛”に関しての深遠な問題」 第12回  「残酷なフォワードのテーゼ」 第13回  「シタヨミ職人たちに花束を」 第14回  「嗚呼憧れのハードカバー」 妹尾ゆふ子 「ライトノベル」という名称の誕生について 番外編 第15回  「“ライトノベル”ってなんなのさ?」 第16回  「突然の中断と組織とい

  • 早見裕司 ジュニアの系譜

    第1回  それは秋元文庫から始まった 第2回  そしてジュニア文庫が生まれる 第3回  ソノラマとコバルト 第4回  ノヴェライズの時代 第5回  ジュニア小説のビッグウェーブ 第6回  花井・倉橋・林葉 ~ティーンズハートの三柱~ 第7回  ティーンズハートの作家たち(1) 第8回  ティーンズハートの作家たち(2) 第9回  バブル期のジュニア文庫(1) 第10回  バブル期のジュニア文庫(2) 第11回  スニーカー文庫からの流れ (番外編)  皆川ゆかさんからのメール 第12回  80年代後半のコバルト文庫について および蛇足

  • スニーカー文庫からの流れ

    少女文庫を追ってきたので、時計の針を戻して、少年文庫について見てみましょう。 手元の資料では、1976年に、角川文庫ジュブナイルシリーズが始まった、となっているのですが、ソノラマ文庫の石井進さんの証言のように、その前からジュニア小説の収録があった、というお話もあります。いずれにせよ、角川書店の社長が角川春樹氏になる、1975年前後のことだと思います。 ジュブナイルシリーズは、「時をかける少女」のような日の作品の他に、レスター・デル・レイやハインラインの海外SFも収録していましたが、いつの間にか、「ジュブナイルシリーズ」の冠が取れて、普通の文庫として、富野由悠季さんの「リーンの翼」や、藤川桂介さんの「宇宙皇子」のようなヒットシリーズが生まれました。 実を言うと、少年ものの文庫については、私はよく知らないのです。少女文庫だけでも、今までに見てきたのでお分かりになるように、膨大な量がありますの

  • ライトノベルファンパーティー

    ※ぎをらむさんの簡単な紹介は文末に表記してあります。 はじめに まず最初に2つ、お断りをしておきます。 1つ目は、私はこのコラムでいろいろうんちくたれてますが、 所詮心理学の専門家ではないので、書いてあることが間違っているかもしれない、 ひょっとした大ウソかも知れないということです。 ですからここで書いてあることを鵜呑みにしないでください。 鵜呑みにされて「テストで間違える」、「世間様で恥をかく」などの副作用があったとしても責任は負いかねます。 2つ目は、このコラムの後半で「ブギーポップは笑わない」、「missing」、「dクラッカーズ」 の3作品の内容に触れていることです。 これら3作品のネタバレを読みたくないという方は、後半は読まないか、 後半の内容を読後速やかに記憶中枢から消去するか、あるいは無意識の底に沈めてください。 とはいえ、私の稚拙なコラムごときで、この3作品の魅力が左右され

  • ライトノベルファンパーティー 過去ログ倉庫

    ライトノベル・ファンパーティーの前身である、2004年開催のWeb企画『このライトノベルがすごい!』に掲載されたコンテンツをここに公開致します。

  • ライトノベル・イラストの傾向

    list(html) c2004_1 c2004_2 c2004_3 c2004_4 c2004 dengeki cobalt mfj_all mfj_pinup_all fmy_all dengeki_all_1 dengeki_all_2 dengeki_all_3 dengeki_all_4 dengeki_all cobalt_all_1 cobalt_all_2 cobalt_all_3 cobalt_all_4 cobalt_all_5 cobalt_all_6 cobalt_all tdu_all hmy_all hns_all ssd_all list(tsv) c2004 dengeki cobalt mfj_all mfj_pinup_all fmy_all dengeki_all(途) cobalt_all(途) tdu_all(未) hmy_all(未) hns_a

    REV
    REV 2005/09/23
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