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ブックマーク / econ101.jp (39)

  • ノア・スミス「移民流入の害は,いっこうに実証に現れない」(2024年5月10日)

    移民受け入れを支持する人間として,ぼくは懐疑的な人や批判的な人に耳を貸すようにつとめてる.どんな国にも,自らがのぞむならどんな人間でも招き入れる権利がある――あるいは,入国を拒否する権利がある.移民の流入で自分たちの文化が変わってしまうのを人々が心配しているなら,それは完璧に許容されるべき態度だ. ただ,それと同時に,移民流入制限派の人たちは移民受け入れにともなう経済的な害悪をあれこれとたくさん主張している――賃金低下,政府財政への負担,などなど.それでいて,そういう主張はずっと証拠と矛盾しつづけている. たとえば,多くの証拠から,移民流入は――低技能移民の流入ですら――現地生まれの人たちの賃金や雇用の見通しに悪影響を及ぼしていないことが明らかになっている〔日語版記事〕.最近出た Michael Clemens & Ethan Lewis の論文を見てみると,この研究はとても「きれい」な

    ノア・スミス「移民流入の害は,いっこうに実証に現れない」(2024年5月10日)
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    REV 2024/05/12
    X(旧Twitter)見ると、川口市では移民と直接接触する人たちが問題を訴えていて大多数の市民は無関心、そんで移民により利益を受ける層と問題が波及しないマスコミが擁護しているという投稿があった。
  • ノア・スミス「インターネットは断片化したがっている」(2022年12月17日)

    世の中のみんなを1つの部屋に放り込んでうまくいくわけがない 5年前,同僚の Dayv といっしょにビールを1杯やってたときのことだ.ぼくは Twitter をぐりぐりスクロールしながら,ドナルド・トランプの最新暴挙にみんなが憤慨してるのをしげしげと眺めて,こんなことを言った.「あのさ……15年前,インターネットは現実世界からの逃避先だったじゃん.いまは,現実世界の方がインターネットからの逃避先だよね.」 すると Dayv が,「それ,ツイートしなよ!」 ――で,そうした.この凡庸な所見が,ものすごくウケた.他のどのツイートよりも人気だ.ウェブのあちこちのコンテンツ工場で,これが無限に引用されつづけてる. あの他愛ない所見が,どうしてここまでたくさんの人たちに響いたんだろう? いま,インターネットから逃げ出す必要が感じられる理由は,わかりやすい.スマートフォンによって,インターネットが物理的

    ノア・スミス「インターネットは断片化したがっている」(2022年12月17日)
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    REV 2023/07/03
     ベタな掲示板が人気→オフトピ、雑談、内輪ネタに非難→ツリー式を導入→参加人数が減って掲示板が衰退… というのは各地で見掛けた気が
  • ノア・スミス「弱い円は日本にとって好機,なんだけど」(2022年11月24日)

    [Noah Smith, “The weak yen is an opportunity,” Noahpinion, November 24, 2022] じゃあ,なんで日はその好機を利用してないのさ? ぼくが日にはじめて暮らしたのは,2000年代中盤のことだった.当時,円の値打ちはすごく覚えやすかった――だいたい,1ドル=100円だったからだ.どんなものでも,日で値札を見かけたら,頭の中で100で割ってやればだいたいどれくらいの値段なのかつかめた. 「1ドルだいたい100円」為替レートの時代は,約30年続いた.そして,2022年3月に,なにかがブツンといった.円が下がりはじめて,10月には少しのあいだとはいえ1ドル150円にまで下がって,それから1ドル140円にまで少しもどした: Source: Xe.com ドルにかぎらず,日の実質為替レートはあちこちの貿易相手国に対しても下が

    ノア・スミス「弱い円は日本にとって好機,なんだけど」(2022年11月24日)
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    REV 2022/11/27
    「好機だからといって、自動車とかカメラとか家電を売れるわけではない」から円安になった予感
  • ジョセフ・ヒース「左派は再分配に傾倒すれば、限定的な支持しか得られないだろう」(2014年9月5日)

    Lessons for the left from Olivia Chow’s faltering campaign Posted by Joseph Heath on September 5, 2014 オリビア・チャウは、トロント市長選に立候補した時点では紛うことなき有力候補だった。なにしろ、対立候補の4人(ジョン・トリー、ロブ・フォード、ジョン・デイヴィッド・ソクナッキ、後に選挙戦から撤退するカレン・スティンツ)は右派で、唯一の左派だったのだ。チャウは(故ジャック・レイトンの未亡人としての)スター性を備えており、(トロントにおける有権者の過半数に近い)可視マイノリティー 〔訳注:黒人やアジア系のような外見上非白人の特徴を持つ人々〕によって明らかに親近感を抱かれる存在であり、最近ハーパーコリンズ [1]訳注:北米の有名出版社 から自伝を出版し、長年にわたって市議を努めてたことでトロント

    ジョセフ・ヒース「左派は再分配に傾倒すれば、限定的な支持しか得られないだろう」(2014年9月5日)
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    REV 2022/08/14
    「バスとバスサービスの改善が最優先なのです。バスこそ最も恵まれない人々の移動手段だからなのです」 バスに無理な追い越し掛ける自動車が検挙された報道を見たことはない。地域の有権者の意向がよくわかる。
  • ノア・スミス「ウィーブ文化――日本のポップ文化に首ったけの非日本人たち」(2021年4月11日)

    [Noah Smith, “Weebs!” Noahpinion, April 11, 2021; reposted April 7, 2023] 【2023年4月7日の追記】この2週間を日で過ごしていた間,現地のスタートアップ創業者やベンチャーキャピタリストやコンサルタントやあれこれの友人に,「ウィーブ」って単語を聞いたことがあるかって尋ねたけれど,誰ひとりとして知らなくて,びっくりした.なぜって,日文化製品によって,世界規模のサブカルチャーが生まれてるのに,他ならぬ日にいる人たちは,そんなサブカルチャーが存在してることにほぼ気づいてすらいないんだもの.このサブカルチャーは,世間の隅っこの存在でもない――アニメにもなった『SPY×FAMILY』の原作最新刊は,今週,北米でベストセラー1位になっているし,ウクライナの前線に身を置いてる兵士たちはストレス発散のためにピカチュー・ダンス

    ノア・スミス「ウィーブ文化――日本のポップ文化に首ったけの非日本人たち」(2021年4月11日)
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    REV 2022/06/23
    ポップカルチャーと大衆文化はよく見るが、大衆カルチャーはあんまり見ないしポップ文化は稀
  • ピーター・ターチン「ビッグ・ゴッドからビッグ・ブラザーへ:アラ・ノレンザヤン著『ビッグ・ゴッド:変容する宗教と協力・対立の心理学』を読む」(2015年)

    From Big Gods to the Big Brother September 04, 2015 by Peter Truchin 最近、アラ・ノレンザヤンの『ビッグ・ゴッド:変容する宗教と協力・対立の心理学』を読み終えた。書は重要なであり、非常に楽しい読み物だ。しかし、このは少なくとも2つのグループから心底嫌われるだろう。新無神論者と進化心理学者である。 〔訳注:「新無神論」とは、サム・ハリス、リチャード・ドーキンス『神は妄想である』、ダニエル・デネット『解明される宗教 進化論的アプローチ』、クリストファー・ ヒッチンスらの知見を元に2000年代半ばから英米で広まった新しい無神論思想。ネオ・ダーウィニズム的な科学による宗教の解明と、宗教の非合理性への批判を特徴としている。〕 『ターク・イ・ブスタン遺跡のアルダシール2世の戴冠式の高レリーフ』フィリップ・シャヴァン撮影:出典元

    ピーター・ターチン「ビッグ・ゴッドからビッグ・ブラザーへ:アラ・ノレンザヤン著『ビッグ・ゴッド:変容する宗教と協力・対立の心理学』を読む」(2015年)
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    REV 2022/05/31
    「ヒトは、小規模な社会では知人や隣人に見張られているため向社会的に振る舞うが、大規模な匿名社会では神に見張られているために善良であることを強いられる。」
  • タイラー・コーエン「スウェーデンでは,ワクチン接種した人にお金をあげるんですって(実験で)」(2021年7月26日)

    [Tyler Cowen, “Sweden will pay people to get vaccinated,” Marginal Revolution, July 26, 2021] 少額の現金インセンティブでワクチン接種が改善できるかどうかを検証するヨーロッパ最大規模のテストで,スウェーデンのボランティアたちは免疫化に1人当たり17ポンド支払われる(…) ルンド大学の経済学教授 Erik Wengstrom が主導するスウェーデンの研究では,もっと穏当な手法が用いられている. 今後数週間にわたって,60歳以下でワクチン未接種の人々 8,200名が複数のグループにわけられる.一部のグループは,ワクチンを接種すれば,たいていの店舗で利用できる200スウェーデンクローナ(およそ2,550円)相当のバウチャーが渡される. このお金は,他国で検討中の金額に比べて数割だが,Wengstrom に

    タイラー・コーエン「スウェーデンでは,ワクチン接種した人にお金をあげるんですって(実験で)」(2021年7月26日)
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    REV 2021/07/26
  • アントン・ハウズ「国家の作り方:中世イギリスに王として転生したあなたは、近代国家を作ることができるだろうか?」(2020年8月28日)

    How to build a state Words by Anton Howes, Works in progress, 28th August 2020 歴史を通じて、国家は、権力の維持に苦闘している。資金を調達したり、市民を統治するためには、民間の護衛官 [1]訳注:主に近代国家以前に、国家によって限定的に権力を与えられた準官吏や民間人のこと や〔民間人の〕用心棒に頼らざるをえなかったのだ。国家は、どのようにして今日の形態に移行したのだろう? 人は、政府が今日のような官僚制度をずっと昔から備えていたと簡単に想定してしまう。17世紀における〔特定利権者への〕独占権の広範な付与や、強大な権力を備えた領土保有貴族のような政治制度は、今より腐敗していた単なる時代遅れの異物のように見えているだろう。19世紀半ばになるまで、政府が医療や教育にほとんど関与していなかった事実は、人々の脳裏からは欠落

    アントン・ハウズ「国家の作り方:中世イギリスに王として転生したあなたは、近代国家を作ることができるだろうか?」(2020年8月28日)
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    REV 2021/02/15
    「あなたの統治者としての能力は、完全に「見返り」に支配されており、あなたの前任者によって行われた「取引」によって厳格に制限されていた」
  • アレックス・タバロック「1918年-1919年のパンデミックで有効だったのは?」(2020年3月7日)

    [Alex Tabarrok, “What Worked in 1918-1919?” Marginal Revolution, March 7, 2020] 1918年のインフルエンザパンデミックは,人類を苛んだ史上最大の感染拡大だった.死者数は世界でおよそ 4,000万人にのぼった.これには,合衆国での死者 55万人も含まれる.現代のパンデミックに対して,公衆衛生対応策と並行して公衆衛生の便益を最大化しつつパンデミックが社会にもたらす混乱の影響を最小限にとどめようとの対応を計画するにあたって,1918年~1919年のパンデミックから得られる教訓は適用できるだろうか? これが,Markel et al. の 2007年論文が立てた問いだ.同論文では,1918年~1919年にインフルエンザを鎮めるべく合衆国の43都市(当時の合衆国人口の約 20% におよぶ)でなされた対応とさまざまな結果に

    アレックス・タバロック「1918年-1919年のパンデミックで有効だったのは?」(2020年3月7日)
    REV
    REV 2020/03/10
    「欧米は民主国家なので強権的に休校措置・隔離検疫・集会禁止を実施してよいが、日本は過去を反省しておらず護憲のため強制してはいけない」ってみんな言ってる(※但し、公共の福祉は考えないものとする)。
  • アレックス・タバロック「電気を権利扱いすることの帰結」(2020年3月5日)

    [Alex Tabarrok, “The Consequences of Treating Electricity as a Right,” Marginal Revolution, March 5, 2020] 貧しい国々では,電気料金が安い.あまりに安くて,「電気を1単位売るたびに電力事業はお金を損する」ほどだ.その結果として,使用量割り当てや電力不足が日常茶飯事になっている.Journal of Economic Perspective の共著論文で,Burdgess, Greenston, Ryan, Sudarshan はこう論じている――「こうした電力不足は,電気を権利として扱って私的財として扱わないことの帰結として生じる.」 電気を権利として扱うことで,安定した電力供給を誰もが受けられるようにする目的がどのように損なわれうるのだろうか? これには4段階があると稿は論じる.第

    アレックス・タバロック「電気を権利扱いすることの帰結」(2020年3月5日)
    REV
    REV 2020/03/06
    こういう記事を見て、「住民が喜々として正規の電気代を支払えるだけの給与が出る仕事を与えられないアベノミクスの失敗のせい。盗電が嫌なら金持ちから集金し補助金を出せ」ってコメントが書けるようになれば本番
  • アレックス・タバロック「無秩序は社会主義よりも悪い」

    Alex Tabarrok “Anarchy is Worse than Socialism” Marginal Revolution May 19, 2019 社会主義は悪い。これは私にとっては自明だ。しかしベネズエラの崩壊は,社会主義だけによる影響よりももっとずっと悪いものだ。 ニューヨークタイムズ:(略)マデューロ政権下におけるベネズエラの経済産出の下落は,少なくとも1975年以降戦争下にない国の中でもっとも急激なものだ。 今年末のベネズエラのGDPは,2013年の景気後退入り時点から62%縮小するとされる。 ベネズエラからは山々すら越えて人々が逃げ出しているため,過去2年間で総人口の10分の1がいなくなり,南米において過去最大の難民危機を引き起こしている。 IMFによれば今年のベネズエラのハイパーインフレーションは1000万パーセントに達すると予測されており,物価が統制を外れて上昇

    アレックス・タバロック「無秩序は社会主義よりも悪い」
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    REV 2019/05/23
    日本人が大好きな「国破れて山河あり」はどこへ
  • ジョセフ・ヒース「ワクチン接種は集合行為問題だ」(2015年2月5日)

    Joseph Heath, “Vaccination is a collective action problem“, (In Due Course, February 5, 2015) 何週間か前、集合行為問題の理屈を理解することは多くの人にとって難しい、という投稿を書いた(ホッブズの難しいアイディア)。集合行為問題とは、人々のやりとりがよくない結果にいたるのだが、だれもそれを止める動機を持たない、という状況のことだ。 NHL選手(の間でのおたふく風邪の流行) [1] 2014年にナショナルホッケーリーグ − NHL – 選手の間で起きたおたふく風邪の流行 や トロントでの麻しんの流行で予防接種がニュースになっているので、私はこのところ毎日この問題を考えてしまう。ワクチン接種に関する議論にずっと私はイライラしているのだ。なぜかというと、みんな自分の子供にワクチン接種を受けさせない親は不合

    ジョセフ・ヒース「ワクチン接種は集合行為問題だ」(2015年2月5日)
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    REV 2019/05/06
    「ワクチン」に限らず、節税だって脱税だって"ふるさと納税"だって本屋に"重複していた"と言い訳して返金させる技だって全員がやるとシステムが壊れ得しないが、他人に勧めたりする姿は目撃できる。マジコンとか。
  • タイラー・コーエン「科学研究のコスパは悪くなっているのでは」

    [Tyler Cowen, “Science is getting less bang for its buck,” Marginal Revolution, November 16, 2018] 『アトランティック』のパトリック・コリソンとマイケル・ニールセンによる記事: (…)今回の調査のために,これまでにノーベル賞を受賞したさまざまな発見について,それぞれの専門分野の科学者たちに比較してもらうことにした.次に,回答でえられた発見のランキングを用いて,ノーベル賞を受賞した発見の質が過去数十年でどう変わってきたのかを判定した(…) こうしてできあがったグラフは,1980年代の終盤で止まっている.なぜそうなったか.近年,ノーベル委員会が賞を授与している研究は,1980年代と70年代になされたものに偏っているからだ.それどころか,1990年以降になされた発見でノーベル賞を受賞したものは3つし

    タイラー・コーエン「科学研究のコスパは悪くなっているのでは」
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    REV 2018/11/19
    コスパの良いところから研究される予感。
  • ジョン・コクラン「中国と知的財産問題」

    John H. Cochrane “Intellectual property and China” The Grumpy Economist, August 13, 2018 中国にもっと技術を移転しよう,とスコット・サムナーは書いており,ドン・ブドローが賛成のコメントを付けている。彼らは全くもって正しく,左にも右にもいる保護主義者たち共通の防衛ラインを貫かんとしている。 焦点となっているのは,中国アメリカ技術を買うことができるか,あるいはアメリカ企業が中国に進出する条件として中国のパートナーに技術移転を行うことを要求できるかという点だ。スコットとドンの回答は私のそれと意を同じくしつつも,より洗練されている。すなわち,中国へのアクセスにそれに見合うだけの価値がないなら取引してはならないということだ。 技術や知的財産を盗むことは悪いことで止めなきゃならない,というのは正論だ。関税を課す

    ジョン・コクラン「中国と知的財産問題」
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    REV 2018/10/02
    ロールスロイスとフェラーリ持ってる中国人社長がマクラーレン買うために技術移転を要求し、吉利汽車も買えない給料しか払ってない社員を盾にし「平均月収はこんなに低い」 って印象。
  • サイモン・レン=ルイス「この10年で最悪の経済政策の失敗」(2018年8月21日)経済学101

    [Simon Wren-Lewis, “The biggest economic policy mistake of the last decade, and it had nothing to do with academic economists,” Mainly Macro, August 21, 2018] 「この10年で最悪の経済政策の失敗」は,ライアン・クーパーが書いた記事の題名で,ここでいう最悪の失敗とはもちろん緊縮だ.(クーパー記事はもっぱらアメリカの事情に視野を絞っているので,EU離脱は比較対象に含まれていない.) 「緊縮は必要だ」と言った学者たちがどんな理由を挙げていたかクーパーは総ざらいして,彼らの分析がどう瓦解したかを検討している.(こうした著者たちに関するかぎりは,どれくらい瓦解したのかはいまなお論争の対象ではある.) 締めくくりにクーパーはこう述べている: 「こ

    サイモン・レン=ルイス「この10年で最悪の経済政策の失敗」(2018年8月21日)経済学101
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    REV 2018/08/30
  • タイラー・コーエン「テレビとセックス頻度」

    [Tyler Cowen, “Television and the frequency of sex,” Marginal Revolution, August 6, 2018] 代替関係はほんと,いたるところにあるもので: 論文では,テレビ所有と性交頻度の関係を検討する.五大陸80ヶ国の全国的世帯調査の4百万人近くから得られたデータを使用する.研究結果からは,テレビが性生活を消し去ったわけではないものの性生活の停滞には関連していることがうかがえる.もっとも控えめな推定でも,テレビを所有していると,その人が過去1週間にセックスした確率がおよそ6パーセント減少するという関連がある.これは,テレビ視聴と性的活動との間に小さな度合いの代替関係があることと整合する.世帯の豊かさと生殖関連の保健知識はこの関連を後押しする要因ではないらしい. 以上は,Adrienne Lucas & Nichola

    タイラー・コーエン「テレビとセックス頻度」
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    REV 2018/08/09
    今、目の前にLCDが4枚並んでいることは、何かの頻度と関係するのだろうか。
  • アレックス・タバロック 「インセンティブ管理の失敗例: お金を払ったものが手に入るのだよ」

    [Alex Tabarrok, “Managing Incentives,” Marginal Revolution, July 21, 2018] ぼくらが書いた経済学教科書でも,インセンティブを扱った章がある.その章のレッスン・ワンはこれだ――「なににお金を出したかで得るものは変わる」(お金を出したものがずばり自分の求めるものでないときであっても).これの好例がある.カリフォルニア州が山火事の後始末を2017年にやったとき,1つの場所あたりに掛かった費用は 28万ドルだった.過去にあった同様の後始末の実に4倍もの費用で,これまでカリフォルニアでやってきた山火事の後始末のなかでもいちばん高くついてしまった.カリフォルニア州はスピードを重視して,陸軍工兵部隊に仕事を委託したのだけれど,その工兵部隊は業者を雇うに当たって,なんと掘り返した土のトン数で支払う契約をしてしまった.この契約は,意外

    アレックス・タバロック 「インセンティブ管理の失敗例: お金を払ったものが手に入るのだよ」
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    REV 2018/08/09
    ネットだと、「きちんと仕様書・発注書・契約書書けない日本企業クソ」って話になるが、米国でも
  • ビル・ミッチェル「ケインズに先駆けて大恐慌から日本を救った男、高橋是清」(2015年11月17日)

    [Bill Michel,  “Takahashi Korekiyo was before Keynes and saved Japan from the Great Depression,“ billy blog, Novenber 17, 2015] このエントリーは、以前に明示的財政ファイナンス(OMF)について書いた一連のエントリーに追加された第二部のエントリーだ。前英国金融サービス機構長官のアデア・ターナーは、2015年11月5日から6日に掛けて、ワシントンで開かれたIMF主催の第十六回ジャック・ポラック年次研究会議で新しい論文–The Case for Monetary Finance – An Essentially Political Issue–をちょうど出した。その論文では明示的財政ファイナンスが提唱されていたが、私はその内容を受け入れられない。それについては明日書くだ

    ビル・ミッチェル「ケインズに先駆けて大恐慌から日本を救った男、高橋是清」(2015年11月17日)
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    REV 2018/06/12
    金解禁によるデフレ政策で疲弊した東北の農村を目の当たりにし昭和維新を誓った若手軍人が、財政政策で日本を不況から救った高橋是清さんを殺すのは本末転倒感はある。
  • アレックス・タバロック 「偽りの安全に伴う高い代償」(2012年11月20日)

    ●Alex Tabarrok, “The High Price of False Security”(Marginal Revolution, November 20, 2012) チャールズ・ケニー(Charles Kenny)がブルームバーグに大変優れた記事を寄稿している。テーマは、「9・11」以降の米土のセキュリティ問題。 アメリカ国内では、テロの脅威に比べて不釣合いなほど、テロへの関心(注目度)が高い。イスラム過激派によるテロに関しては、特にそうだ。アメリカ国内では、「9・11」から2010年終盤までの間に、合計で15万件の殺人事件が発生しているが、そのうちでイスラム過激派が関わっている事件の数は、3ダース(36件)に満たない。ジョン・ミューラー(オハイオ州立大学)とマーク・スチュアート(ニューカッスル大学)の二人の共同研究によると、アメリカで暮らす市民がテロ事件に巻き込まれて命

    アレックス・タバロック 「偽りの安全に伴う高い代償」(2012年11月20日)
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    REV 2018/01/19
  • タイラー・コーエン 「社会科学が自然科学の後塵を拝しているのはなぜ?」(2008年4月1日)

    ●Tyler Cowen, “Why are the social sciences backward?”(Marginal Revolution, April 1, 2008) ブルース・コールドウェル(Bruce Caldwell)がゴードン・タロック(Gordon Tullock)の『The Organization of Inquiry』(初版が刊行されたのは1966年)に再検討を加えている(コールドウェルの論文は、タロックの業績を再評価するために開かれたシンポジウムで発表されたもの。そのシンポジウムで発表された全論文のリストはこちら)。コールドウェル曰く、 次にタロックは、社会科学の後進性の背後にある真の理由の検討に移る。タロックによると、その理由は、自然科学と社会科学の「社会システム」としての特徴の違いに求められるという。どんな違いか? 一つ目の違いは、自然科学に比べて、社会科

    タイラー・コーエン 「社会科学が自然科学の後塵を拝しているのはなぜ?」(2008年4月1日)
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    REV 2017/12/22