<日本では車が支配者で、苦しめられるのは歩行者。信号のない横断歩道で人が渡ろうとしても車が止まることはほとんどない> 最近、僕は日本を訪れて、かつて働いていた目黒のオフィスにちょっと顔を出した。目黒駅から続く権之助坂を歩いているとき、なんだか少し落ち着かず、違和感を覚えた。以前によく通っていた場所にしばらくぶりに訪れるときに、僕はこの感覚をよく味わう。 いつもなら、何が変わったのか正確に突き止められない(同じじゃない感じがするのは何となく、だから)。でも今回はうれしいことに、1つはっきりと気付くことができた。歩道が広くなったんだ! 最初は気のせいかもしれないとも思ったけど、同僚から確認が取れた。それに加えて、オフィスに向かう途中の道路の上に架かっていた歩道橋がなくなり、代わりに横断歩道ができていた。 僕が(最後にここで働いてから10年以上になるのに)この歩道拡張と歩道橋撤去に気付いたのは、