NTTグループが、漫画を無料で読める海賊版サイト「漫画村」などを対象に準備してきた接続遮断(ブロッキング)を中止する方針を固めたことが3日、分かった。著作権保護に関して政府が4月に決めた緊急対策に応じ、自主的に接続を遮断すると表明したが、対象サイトが停止するなどして利用者のアクセスが激減したため、効果が薄れたと判断した。 遮断は憲法が定める「通信の秘密」を侵すとの批判があり、NTTコミュニケーションズは差し止め訴訟を起こされている。閲覧不能とする強力な措置はひとまず見送り、係争や国民の権利を巡る議論の激化を避ける狙いもありそうだ。