ブルセラ症(ブルセラしょう、brucellosis)とは、ブルセラ属(Brucella) の細菌に感染して起こる人獣共通感染症。マルタ熱とも呼ばれる。 日本においては感染症法における四類感染症、家畜伝染病予防法に基づく家畜伝染病に指定されている。診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届け出る[1]。また、Brucella abortus、B. melitensis、B. suis、B. canisは感染症法における3種病原体である。なお、日本獣医学会の提言で家畜伝染病予防法の法令上の名称も「ブルセラ病」から「ブルセラ症」に変更された[2]。ブルセラ属細菌は国立感染症研究所病原体等安全管理規程においてレベル3に分類されている。動物への依存度が強い国や地域では、依然として多発する。動物のブルセラ症対策が行き届いた結果、多くの工業国ではヒトのブルセラ症も減少した。これは、ヒトのブルセラ症の発生が保