高校生の心の動きを精緻に描き、累計800万部を突破した長編ライトノベル『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(小学館ガガガ文庫)がついに最終章に突入した。「俺ガイル」の愛称で知られる同作は来春出版予定の14巻で完結見込みで、作者の渡航さん(31)は「ここまで長く続き、多くの人に支持してもらえるとは思わなかった」と振り返る。(本間英士) 同作の主人公は独りぼっちを好む男子高校生の八幡(はちまん)。才色兼備の美少女だが人付き合いが苦手な雪乃ら同級生とともに、教師に強制加入させられた「奉仕部」の活動として人助けを行う-という筋書き。 キレのある文章と魅力的な登場人物、詰め込まれたパロディーが人気を集めている。 とりわけ同作の牽引(けんいん)力は八幡のひねくれキャラにある。「内輪ノリとか内輪ウケとか嫌いに決まってんだろ。あ、内輪もめは好きだ。なぜなら俺は内輪にいないからなっ!」。口は悪く、性