今月上旬、NNKが総力をあげて8日連続で放送した『体感 首都直下地震ウィーク』。 その中の4日間は、『パラレル東京』と題したドラマが放送され、多くの人が注目した。視聴データでも、ドキュメンタリー中心のNHKスペシャルより、明らかに効果が出ていたことが確認できる。 ただしドラマタイズで衝撃と臨場感を映像に付与し、人の感情を動かす番組にしたことで、面白い表現が出来た一方、どう描いたかで作り手の見識が問われる局面もあった。 いわば“面白さ”の効能と落とし穴が浮かび上がっていたと筆者はみる。 虚構と現実がシンクロしたドラマ『パラレル東京』は、12月2日午後4時4分、マグニチュード7.3の首都直下地震が発した想定で始まった。 架空のテレビ局のニュースチームが、発災から4日間(96時間)をどう報道したのかが描かれた。 内閣府公表の被害想定をベースに、最新の研究成果を加えて映像化。被災した東京が、VFX