■■■アルバム「ノー・ニューヨーク」の最もエキサイティングな面は、60年代のロックとのつながりを、はっきりと断ったことだ。ニューヨークで起こった、ニュー・ミュージックの最初の波は、パティ・スミス、テレビジョン、ブロンディー、ラモーンズ、ミンク・デビル−−歴史を新しくしようとしたのに対し、「ノー・ニューヨーク」のバンドは、過去を強奪し、新しい構成で、つばを吐きかけた。4っのオリジナル・グループのうち−コントーションズ、ティーンエイジ・ジーザズ、マース、D・N.・A−後者の2グループだけが。当初の目的に動揺をきたしてはいない。 ■■「ノー・ニューヨーク」が出て、ほとんど2年になろうとしているが、D・N・Aは孤立している。この風変わりで、すばらしいパワーを持ったトりオは、スター症候群の誘惑にも、アンダーグラウンドに隔離されることの気楽さにも負けてはいない。マースの方が頑固に、不透明で実験的かもし