書籍『メディアは透明になるべきか』を参照しながら、ユーザーインターフェイスにおける透明性/反映性の質を考える。 Love Poems by Mel Nguyen, 2012 UI を巡る2つの宗派 『メディアは透明になるべきか』のおもしろさは、ユーザビリティの価値が全盛だった2003年に書かれているにも関わらず、思い切ったユーザビリティ至上主義批判が展開されているところである。 本書で言われているとおり、ユーザーインターフェイス(UI)の考え方には、構造主義者と表現主義者(本文中ではデザイナーとなっているがあえてこう呼びたい)の立場があり、現在に至るまで宗派の対立のような関係が続いている。 構造主義者は、デザインの無駄を禁欲的に排除する。だから形式と内容、文書構造と表示するコンテンツは分離されるべきであると考える。彼らにとってのUIは、「コンテンツをユーザーに流すためのパイプ」であり、その
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