テレビの地上デジタル放送(地デジ)はアナログ放送に比べ、首都圏では平均1・95秒遅れて受信され、気象庁の緊急地震速報の受信に影響が出る可能性があるとの調査結果を、横浜国立大の高橋冨士信教授(医療情報通信工学)らがまとめた。携帯電話などで視聴するワンセグメント放送(ワンセグ)では、遅れは平均3・85秒だった。 東京湾北部の地下40キロでの地震発生を想定し、地震の揺れが来るまでに緊急地震速報がテレビで表示されない範囲を計算。アナログは震源真上の地表(震央)から半径約9・2キロだったが、地デジは約28キロ、ワンセグは約40キロと広範囲だった。 高画質の地デジは情報量が多く、送受信の際に情報を圧縮、解凍する時間がかかる。地域や機器の性能により異なるが、全国どこでも遅延時間はあるという。