歴史の本というのは、過去を知ること自体面白いのだが、同時に、過去の中に現在をみることの面白みというのもあるように思う。歴史に学ぶというと聞こえはいいが、少なくとも私の場合、ほーら昔の人だってそんなえらそうなこといえないじゃん、みたいな動機も少なからずある。昔はよかったとか昔の人はえらかったとか、そういうことを無邪気にいう人がけっこう多いので、ほんとにそうかな?といいたくなるわけだ。たとえ今の状況があまり芳しくなくても、「昔もこういうことがあったんだねえ」と知るだけで、少し気が楽になったりもするし、よくすればなんらか解決のヒントが見えたりもするかもしれない。 で、この本。見てタイトルの通り。戦前、特に大正から昭和初期にかけての女学校と女学生に関する本。「はいからさんが通る」は今の世代にはちょっと縁遠いかもしれないが、まあ昨年も「大正野球娘」とかやってたし、なんとなくイメージは共有されてると思
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