「本」とは書籍のことを表しますが、細長いものを数えるときにも「本」を使います。この2つは、どういう関係にあるのですか? 漢字の成り立ちからすると、「本」はきわめてわかりやすい指事文字です。「木」の下の方に印を付けて、「根元」という意味を表すのが、この字の本来の意味です。 草や木というものは、地上ではさまざまな形に生い茂っていても、通常、根は1つです。そこで、草や木を数えるときには、根を数えるのが数えやすかったからでしょうか、「本」という字は、草や木を数える単位として用いられるようになりました。 この用法が変化して生まれたのが、現在、私たちが用いている、細長いものを数えるときの「本」の用法です。ただし、多くの辞典では、この用法は日本独自のものとしています。中国では、草や木を離れて広く細長いものを数える単位としての「本」は、ないるようです。 以上とは別に、「本」は「根元」という意味から、