3.集合の世界から圏論の世界へ ごちゃごちゃしたミクロの世界をかなぐり捨てて雄大なマクロの世界(宇宙)へ旅立つことにしよう。数学でのミクロな世界は集合で、雄大な宇宙は圏論である。集合は、要素の集まりとして定義される。また、集合を論じるときは、それと一緒に関数(あるいは写像)も学んだことと思う。関数は二つの集合を結びつけるものだ。 圏論では、集合に相当するものを対象(object)と呼び、関数に相当するものを射(morphism)と呼ぶ。集合を論じるときは、ミクロな世界なので、その中に含まれている要素がとても重要な役割をする。しかし、圏論では、マクロな世界を論じるので、対象の中身は気にしないことにする。Haskellでは、対象をタイプとして表すが、常に、タイプを気にし、その構成要素に対してはたいして注意を払わない。 今回の記事では、集合を捨てて対象に、関数を捨てて射に、乗り移れるための準備を
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