以前、「生存権の経済学基礎」についてのエントリーのコメント欄で、でSPA!さんにご教示いただいた、河野哲也『善悪は実在するか』(講談社)を読みました。なるほど、これは僕の考えてる経済学の政策評価の基礎付けとして非常に示唆的です。事実と価値の二分法ではなく、道徳的な性質は自然法則的な性質であり、それは人々の共感によって認識することができる、というのが基本ラインですね。『喪失と獲得』などの進化心理学の業績やアガンペンの業績なども巧みに関連していて面白く読めます。しかし似たような関心がいろんな分野で同時多発的に進行しているんですね。グランドデザインが描かれる日も経済思想でも近いかもしれないですね。 善悪は実在するか アフォーダンスの倫理学 (講談社選書メチエ) 作者: 河野哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/10/11メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 55