ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (11)

  • 岩田規久男『「不安」を「希望」に変える経済学』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    とても楽しみに待っていました。御をお送りいただき大変嬉しいです。最近、リフレ派の人たちのは何度もじっくり読み返すことを意識的にしようとしています。自分の血肉に変えるために必要な作業だという意識からです。そして岩田先生のは、その意味でも体系的に日の政策問題を考える格好の指南書です。 冒頭で現在の民主党政権の政策を、政策の割り当て基準から厳しく評価していきます。ここだけでも一冊分の内容ですね。成長分野は政府が決める能力もその資格もないことを明瞭な論理で説き明かしています。環境政策、高速道路無料化、子ども手当、農家の個別所得補償制度などが次々と経済学の明瞭な尺度で批判されていくのは、読者にとっても得難い武器をもらった感じになるでしょう。 日の長期停滞をもたらしたのは、構造要因か、それとも日銀行の失敗による循環的な要因か、この対立について最新の実証結果を応用しながら、「ゾンビ企業仮説」

    岩田規久男『「不安」を「希望」に変える経済学』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • 日本のブログ力:経済問題(翻訳篇)ベスト100+α - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    いいかげんな一部分の翻訳で人をミスリードする人たちが日では多くの読者を集めている。しかし注意深い人=騙されない人たちは、日のブログで海外の情報を適確に訳し紹介しているものが多数あるのを知っている。以下ではそういうブログやHPから翻訳(なるべく全訳)を中心に収集してみた。 ●はぜひ読んでおくべきエントリーを示す。ここだけ読めば日語のネットで手に入る最上の情報を得ることができるだろう。 ●マクロ経済政策の再検討〜より高いインフレ目標値の検討〜 http://d.hatena.ne.jp/koiti_yano/20100215/p1 ●勝手な解釈より人の説明 http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/20100215#p2 長期フィリップス曲線は垂直ではない!? http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/20100215#p1

    日本のブログ力:経済問題(翻訳篇)ベスト100+α - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • アマルティア・セン、吉原直毅、大塚英志ほか『atプラス』02号 2009-11-09 - Economics Lovers Live

    昨日の講演でも紹介したが、今回の『atプラス』2号は、いまの経済問題を基的に考える上で欠かせない論文が掲載されている。ひとつはアマルティア・センの「危機を越える資主義」だ。もうひとつは吉原直毅氏の鋭利な論文「ヒューマン・セキュリティに関する厚生経済学からのアプローチの可能性」である。さらによくこのふたりで対談ができたなあ、という隠れ意欲座談(大塚英志氏と鶴見太郎氏という組合せは面白い)の柳田國男をめぐる話である。 この大塚氏と鶴見氏が柳田の社会政策を論じている場に僕がいたら、「それ待った!」と乱入しそうになったが 笑。他には僕の前号のレビューが掲載されているのはすでに紹介した。これは自分なりに複雑系の経済学をどう見ているかを合わせて論じたものでもある。 atプラス 02 作者: 見田宗介,大澤真幸,柄谷行人,岡崎乾二郎,立岩真也,大塚英志,鶴見太郎,アマルティア・セン,田中秀臣,吉原直

    アマルティア・セン、吉原直毅、大塚英志ほか『atプラス』02号 2009-11-09 - Economics Lovers Live
    SavingThrow
    SavingThrow 2009/11/10
    "センの問題意識「特に医療がすべての者に保証されていないような場合、景気悪化によって生まれた傷口は、すざまじい勢いで広がっていくということである」医療にメンタル面も含めれば日本においても説得力をもつ。"
  • 「社会的必要」はどのくらい具体的であるべきか?

    『atプラス』の権丈善一さんの論説「政策技術学としての経済学を求めて」を契機にして、いくつか文章をここに掲載した。その際に、貧者に一定の所得を再配分すること、あるいは病人や幼児・老人など「弱者」を救済することが重要である、ということを主張した。この「重要である」(=社会的に必要である)という価値判断が、貧困や弱者の経済学の中では実証と抜きがたく混じっていることを理論的な枠組みで説明した。例えば権丈さんの論説でも実際には新古典派経済学でも弱い価値判断(パレート最適)で政策判断をしているという指摘がある。 例えば新古典派経済学的な物言いでは、「弱者」というのは既得権益をもっていて、それは既得権益をもたない人たちとの経済的な障壁をなくすことで全員の「厚生」が高まる、という話がなされやすい。例えば、障害者でも働くことが可能であれば働くのが最善である(=非障害者との障壁をなくすことがのぞましい)とい

    「社会的必要」はどのくらい具体的であるべきか?
    SavingThrow
    SavingThrow 2009/08/05
    "宗教的なものと社会政策的なものとの緊密度はかなり抜きがたいものがあり、(別に宗教を信じる必要は僕と同じでまったくいらないが)日本における宗教の位置をちゃんと理解しておくべきだと思う。"
  • 過去に僕もその三択問題でプッツンしたことありました

    飯田泰之ブログhttp://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/20090201 すると格差と雇用の問題への対応には3つの選択肢しかないことがわかる. (1)だれからも奪わないしだれも救わない (2)だれかから奪ってだれかを救う そして, (3)経済成長 僕が常々残念だと思っているのは,低所得者層の生活保障の必要性を感じている論者の多くが(3)の選択肢に冷淡なところです.それどころか経済成長が現在の低所得者層の苦しい生活の原因だなんて思っている人までいる.経済成長と相対的な格差の関係については議論が残りますが*4,絶対的な貧困への唯一にして最善の処方箋は経済成長なのです. にもかかわらず,貧困・格差論の人は(3)を推さない. この貧困・格差論の人たちの(3)への軽視ないし無視は、一昨年に、東京河上会で、岩田正美氏や橋健二氏らとのフォーラムをやったときに、彼女・彼らの

    過去に僕もその三択問題でプッツンしたことありました
    SavingThrow
    SavingThrow 2009/02/02
    "格差と雇用の問題への対応には経済成長が(も)有力なのに、多くの労働経済や社会政策の専門家・実務家たちはこの種の問題を単に景気の問題として軽んじるか無理解。絶対的な貧困への唯一最善の処方箋は経済成長。"
  • 『構造改革論の誤解』ダイジェスト版

    昨日のエントリーに書きましたが、モリタク先生が朝日新聞で私たちの旧著をおとり上げくださった記念といいますか、この旧著の内容を私たちがその昔、猪瀬直樹氏のメールマガジンで簡潔にまとめた原稿があります。以下にそれをご紹介します。野口旭さんと私の共著です。当時(2001年)の戦後最悪の経済情勢という緊張感、構造改革の熱気とそれへの私たちの熱い批判的視点などを感じていただければ幸いです。下で「MM」などとあるのはメールマガジンの略称です。 「構造改革の真の目的とは何か――政府と市場の正しい役割分担を――」 ●深まる不況の中で構造改革をどう進めるか 小泉政権の「構造改革」がひとつの節目を迎えようとしている。予算編成や特殊法人改革が格化する中で、族議員や官僚・利益団体の反攻も日を追って激しさと巧妙さを増している。そうしたなかで、MMの編集長を務めるわれらが同志・猪瀬直樹氏が「行革断行評議会」を拠

    『構造改革論の誤解』ダイジェスト版
    SavingThrow
    SavingThrow 2009/01/07
    "今の日本経済はマクロ経済政策と構造改革の両方が必要だから二者択一ドグマ的思考は有害無益。構造改革とは、具体的に存在する政府の市場への不適切な関与を改革すること。現在の構造改革論はその認識があいまい。"
  • 雇用流動化論というまやかし - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    構造改革論やいまだに根強い不況下でのサプライサイド改革の核心部分が、この「雇用の流動化論」。今日の非正規労働者が膨大に生まれたのもこの不況下での雇用流動化論という悪しきイデオロギーが加担しているためである。 最近でも、この不況下でこそ、雇用の流動化を促すことを主張をする人たちがいる。例えば正規と非正規との壁をなくせ(=解雇法制を緩和しろ、あるいは正規と非正規両方から解雇者を選出せよなど)というのも結局はこの雇用の流動化が、日の不況対策として有効である、ということなのだろう。しかしこれこそ倒錯した経済思想そのものであり、今回のような不況の下では単に人々の生活が軒並み不安定になるだけである。 またこのような不況対策としての雇用の流動化論は、今日の非正規労働者の膨大な増加にも現れているが、単に経済・社会的な交渉力に劣るアウトサイダーたちの立場を真っ先に悪化させるだけである(短期雇用の促進)。解

    雇用流動化論というまやかし - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    SavingThrow
    SavingThrow 2009/01/07
    "不況対策としての雇用流動化は、経済・社会的な交渉力に劣る非正規・正規雇用者たちの立場を悪化させるだけ。雇用流動化政策は、総需要不足である日本経済の正しい処方箋であった理論的可能性はない。"という主張。
  • ナイスな経済ブログの紹介、佐々木俊尚の経済ブログ選定のセンスっていったい?? - 2008-09-24 - Economics Lovers Live

    使えて、勉強になる経済ブログ発見。 http://d.hatena.ne.jp/econ2009/ いま店頭に出ている佐々木俊尚氏のブログ論壇に紹介された経済関係とおぼしきブログの面々があまりに(め〜いっぱいの表現で)個性的なために、まったく参考にできないものでしたが、上記のブログなど日でも参考になる経済系ブログは数多くありますよ。佐々木氏の経済的センスやその思考の方向は僕的には全否定ですね。あれを読んで経済問題のブログを探す人は不幸です。佐々木氏の経済観の僕からみた問題点はこのエントリー参照。 皆さんにおなじみの僕自身の主義主張や好みをあえて棚上げしてみると、日の経済系ブログ15選は以下ではないかと思います(HP的なのでもブログぽい活動はいれました)。順不同 Econviews-hatena ver.∞ http://d.hatena.ne.jp/econ2009/ こら!たまには

    ナイスな経済ブログの紹介、佐々木俊尚の経済ブログ選定のセンスっていったい?? - 2008-09-24 - Economics Lovers Live
    SavingThrow
    SavingThrow 2008/09/25
    Economic Lovers Liveの人の選ぶ日本の経済系ブログ15選
  • ポール・コリアー『最底辺の10億人 最も貧しい国々のために本当になすべきことは何か?』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    コウェン教授のブログ「限界革命」で推薦していた同書が早くも翻訳で読める。原書をもっているんだけどもさぼって積読だったので日語で読めるのはやはり嬉しい。これから読むのであとで感想書く予定。 最底辺の10億人 作者: ポール・コリアー,中谷和男出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2008/06/26メディア: 単行購入: 12人 クリック: 114回この商品を含むブログ (53件) を見る

    ポール・コリアー『最底辺の10億人 最も貧しい国々のために本当になすべきことは何か?』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    SavingThrow
    SavingThrow 2008/06/27
    ポール・コリアー『最底辺の10億人 最も貧しい国々のために本当になすべきことは何か?』
  •  河野哲也『善悪は実在するか』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    以前、「生存権の経済学基礎」についてのエントリーのコメント欄で、でSPA!さんにご教示いただいた、河野哲也『善悪は実在するか』(講談社)を読みました。なるほど、これは僕の考えてる経済学の政策評価の基礎付けとして非常に示唆的です。事実と価値の二分法ではなく、道徳的な性質は自然法則的な性質であり、それは人々の共感によって認識することができる、というのが基ラインですね。『喪失と獲得』などの進化心理学の業績やアガンペンの業績なども巧みに関連していて面白く読めます。しかし似たような関心がいろんな分野で同時多発的に進行しているんですね。グランドデザインが描かれる日も経済思想でも近いかもしれないですね。 善悪は実在するか アフォーダンスの倫理学 (講談社選書メチエ) 作者: 河野哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/10/11メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 55

     河野哲也『善悪は実在するか』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
    SavingThrow
    SavingThrow 2007/12/04
    経済学の政策評価の基礎付けとして非常に示唆的。道徳的な性質は自然法則的な性質であり、それは人々の共感によって認識できる、というのが基本ライン。進化心理学やアガンペンの業績も関連していて面白く読めます。
  •  まさにいぶし銀の名著、藤井良広『金融NPO』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    頼母子講の勧進元だった子息のを、頼母子講を使って這い上がった貧困層(資産ゼロ・子ども多数、無職・学歴あんまりなし、母子家庭という岩田正美『現代の貧困』の貧困三重奏)の子息オレ、が世代と時空を超えてここに絶賛する。 金融NPO―新しいお金の流れをつくる (岩波新書) 作者: 藤井良広出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/07/20メディア: 新書購入: 2人 クリック: 38回この商品を含むブログ (28件) を見る これは素晴らしい。90年代以降のマクロ経済環境の失敗と市場の失敗(市場の不在の意味で)とが悪影響を与え合うことで民間への資金供給の空洞化ともいえる事態が生じていると著者は考えている。この事態を背景にして自生的に現れたさまざまな非営利金融組織の活動を、著者の持ち味である緻密な取材で伝えていく。視野は国内だけでなく海外にも及ぶ(もちろんグラミン銀行についても言及がある

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