人を正直にするのは高くつくのだ〜メカニズムデザインの考え方 2007年10月27日 経済・ビジネス社会 コメント: トラックバック (0) (これまでの 小島寛之の「環境と経済と幸福の関係」は こちら) 前回にも触れたが、今年のノーベル経済学賞は、「メカニズムデザイン」という分野を樹立した3人の経済学者ハーウィッツ、マスキン、マイヤーソンに与えられた。経済学に関する連載を持っている身として、この理論がどんなものかを読者に伝える社会的使命が多少はあると思うので、この分野は専門外だけれど、がんばって、これから何回かで解説してみようと思う。 「メカニズムデザイン」という分野が論じようとしているのは、ぶっちゃけていえば、「どうやれば人に何か社会的に見て適切な行動をするインセンティブを与えることができるか」ということだ。例えば、「どうやったら子供に、勉強しているフリではなく、本当に一生懸命に勉強させ
ヒトの生殖細胞を使わず、皮膚の細胞から幹細胞を作り出した山中教授のグループの研究は大きく取り上げられています(ノーベル賞もん?)が、教授にインタビューしたTimes記者氏のブログに非常に興味深い内容がありやした。 なんと、教授の研究の原動力は日本政府の無能さに対する怒りなんだそうです。なぜ日本では生殖細胞の研究利用が認められているのに、あえてそれを使わずに研究してるのかを尋ねられた彼は・・・ (略) 日本の幹細胞研究に対する政府の態度には2つ大きな問題がある。まず、一つの幹細胞に関する実験のたびに500ページもの書類3部を提出しなければならない。これを書くのに1カ月、さらに政府の審査に1カ月、これでは英国のライバルがその間10回以上実験できてしまう。本気で競争しようと思ったら、研究者を一人首にして代わりに事務員を2人雇わなければならない。だからほかの研究者が、公務員仕事の代わりに実験に集中
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く