Dietrich Vollrathが、Nick Bloom、Chad Jones、John van Reenen、Michael Webbの論文「Are Ideas Getting Harder to Find?」の概要を紹介し、以下の式を示している。 ここで左辺はアイディアの成長率、右辺のSは研究に費やされる労力(ここでは研究開発費を高技能労働者の名目賃金で割って求めた実効研究者数)、αは「アイディアのTFP」である。論文によれば、人口の増大に伴ってSは増え続けているのに、アイディアの成長率は下がっているという。それはαが低下しているためである、というのがこの式から導かれる結論である。例えば経済のTFP成長率を左辺のアイディアの成長率としてαを求めると(この場合αは「TFPのTFP」となる)、αは1930年の1/64になっているという。一方、Sは32倍になっているので、TFP成長率は当時