本日は雑感を幾つか。まずは「金融市場パネル」(10月23日開催)から興味深い点を紹介(要旨)。 ▽柳川範之(東京大学大学院経済学研究科准教授)=財政赤字は中期的に相当な不安定要因になると懸念。特に問題は、破綻のプロセスがイメージしにくい点。投資家は「まあ大丈夫」と考えて国債を買い続けている面もあるのではないか。何かのきっかけで具体的なイメージが共有されると、市場が急激に反応するリスクがある。財政が本当に破綻する確率が高いとは思わないが、…以下略。 →これはそう思う。なので、財政は拡張せざるを得ないにしても、市場期待の安定化を図る努力は必要。 ▽福田慎一(東京大学大学院経済学研究科教授)=前回の日本の危機では、短期金利がゼロになり、伝統的な金融政策が実施できない状況に陥った。今回は、こうした状況が世界の主要国に広がっている。学者時代のBernanke 議長は、ゼロ金利の下でも金融政策が効果を