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ブックマーク / www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto (6)

  • 橋本努書評 山中優「ハイエクの政治思想」

    HOME 書評「山中優著『ハイエクの政治思想』勁草書房2007」 橋努200705 著者の山中優氏と小生は、数年前にチリの首都サンティアゴで開かれたモンペルラン・ソサエティでお会いして以来、親しく交友を続けてきた。氏は幼少の頃に片腕を失い、かなり不自由な生活を強いられてきた障害者である。しかし実際に接してみると、氏はその不自由を感じさせないほど朗らかで、すぐれた人徳に満ちている。おそらくその背後では、人並みならぬ苦労と強靭な努力があり、日々の逆境を克服されてきたのであろう。氏は京都大学に合格したのちに研究者の道を選ばれ、そしてこのたび、第一級の研究書を刊行された。まず、このような奇跡的な人生を歩んでいる山中氏に対して、私は最大の賛辞を送り、心から敬意を表すると同時に、書の刊行を喜びたい。 書はおそらく、ハイエク研究において、時代を画する意義をもつだろう。すでに日のハイエク研究の水準

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    Schuld 2007/09/16
    書評「山中優著『ハイエクの政治思想』勁草書房2007」
  • 橋本努「現実認識とは何か」

    「現実認識とは何か――形相的理念型による啓蒙」 雑誌『情況』「特集 ヴェーバーを読む」2000.7.所収 橋努 0.はじめに われわれはときに、「いま・ここ」にある現実の生を究極的な価値としてつかみ取りたいと思うことがある。だが逆にわれわれは、「いま・ここ」にある現実の生がすべてではないという感覚から、現実の背後に回ってみようとか、別の現実を構成してみようとか、あるいは現実に得られるはずの満足を抑圧しようとか思うことがある。こうした欲求はいずれも、なるほど人生の然るべき時期において生じる自然な衝動であるだろう。しかしいったい、「われわれは『現実』をいかに認識すべきか」という認識的かつ規範的な問題を立てるならば、それはきわめて人生論的なテーマであると同時に、社会科学的認識の根問題を提起するように思われる。 近代社会とともに生じた社会科学は、「社会」なるものの規範的特徴を明らかにすると同時

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    Schuld 2007/02/24
    雑誌『情況』「特集 ヴェーバーを読む」2000.7.所収 橋本努
  • 橋本努「経済思想」マルクス「ゴータ綱領批判」

    HOME マルクス『ゴータ綱領批判』[1875=1975]岩波文庫 RANDGLOSSEN ZUM PROGRAMM DER DEUTSCHEN ARBEITERPARTEI(KRITIK DES GOTHAR PROGRAMMS) ◆時代状況 ・1870年代は、自由主義段階から独占資主義(帝国主義)段階への移行期。1873年から20年間の不況。 ・1862-1890:ビスマルクの政治。1866年、普墺戦争(プロイセン対オーストリア)、1870-71年、普仏戦争。1871年、ドイツ統一。1918年に第一次世界大戦に負けるまで存続。 ・【社会主義者鎮圧法】1878-1890.二度の皇帝暗殺未遂事件を契機に、社会主義的な結社の禁止、集会・出版の自由の制限を規定した。しかし非合法活動やドイツ社会民主党の勢力は衰えなかったため、80年代に労働者の疾病保険、災害保険などの社会政策を実施し、アメとム

  • 【アメリカの帝国主義化を考える】

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    Schuld 2005/11/23
    『図書新聞』2001.12.11.所収 橋本努(北海道大学大学院助教授/ニューヨーク大学客員研究員)
  • 橋本努「テロリズムの弁明-アメリカ批判の力学」

  • 橋本努「アイン・ランドとは誰か」

    未来図書目録 アイン・ランドとは誰か 『インターコミュニケーション』 2002年Spring 橋努 書きたいや企画したいならたくさんある。しかしそういう話は直接出版社に持ち込むことにして、今回はニューヨークに関係する内容に絞りたい。まだ翻訳のないアメリカの女流作家、アイン・ランド(1905-1982)について紹介したいのである。 アイン・ランドと言えば、40年代にはハリウッド映画やミュージカルのシナリオ作家として、50年代には国民的な大衆小説の作家として、また60年代以降はリバタリアニズムの政治思想を代表する哲学者として、アメリカではかなり有名になった女性である。逞しく、美しく、しかも破天荒な人生を送ったヒロイン的存在である。現在でもニューヨークの書店では、哲学や文学のコーナーに必ずといっていいほど彼女のが数冊並んでいる。出版社ランダムハウスによるアンケート結果(1998)では、「

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