昨夜、暑さで寝られず、積ん読状態だった『国境を越える歴史認識』(ISBN:4130230530)を読みました。 国境を越える歴史認識―日中対話の試み 作者: 劉傑,楊大慶,三谷博出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2006/05/01メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (15件) を見る 帯に「困難だからこそ、いま、対話を」とか「日中同時出版」とか銘打たれているので、「どうせ“未来をひらく歴史”系のやつだろ」と勝手に思い込んでいたのですが、まったく違いました。読み応え抜群。まあ、執筆陣を見れば、そんじょそこらの論文集じゃないというのは分かったのですがね。以下、断片的にご紹介。 1章 茂木敏夫「日中関係史の語り方−19世紀後半」 たしかに、「守旧の中国」を侮蔑する定型的な中国理解とはうらはらに、[1880年代]当時の日本では、日本の台湾出兵を契機に建設された強大