不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 最近、バーバラ・スタフォードの『実体への旅―1760年-1840年における美術、科学、自然と絵入り旅行記』を読みはじめた。 旅(特に観光旅行、物見遊山)というものが、民衆もするものとなった歴史的経緯について考えてみたいと思ったからだ。 未知のものや場所に対して赴く人間の姿勢を考えるうえで、知らない土地を人びとが訪れる際の行動についてあらためて考えてみたくなったからである。 旅!エクスペリエンス!!高山宏さんは『近代文化史入門 超英文学講義 』(書評)のなかで、こんなことを書いています。 18世紀半ば、イギリスでは「エクスペリエンス」という言葉がキーワードになる。 18世紀前半のイギリスが長く続いた戦争の時代を一段落させ、道路と運河のネットワーク拡張期に当たったからだと、高山