6月中旬に政府が提供を始める接触確認アプリ。当初、予定していた機能が実装できなかった真相とは(関連記事:「接触確認アプリ」で生じた三つの想定外)。他国で導入が進まない中、日本では果たして広がるのか。新型コロナウイルス感染症対策テックチームの事務局長を務める平将明内閣府副大臣に聞いた。 接触確認アプリ提供に至った背景とこれまでの開発経緯について教えてほしい。 重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)がまん延したときと比べ、テクノロジーは著しく進化している。新型コロナウイルス対策でIT(情報技術)を活用できるのではないかという話は以前より出ていた。シンガポールでコンタクトトレーシング(接触追跡)アプリが導入されたという話が日本にも伝わり、各省庁にも民間企業から多数の協力の申し出が届き始めた。 だが、各省庁がばらばらに受けても効率が悪い。そもそもの厚生労働省は現場の対応に追