「週刊文春」誌上で展開した「中国猛毒食品」キャンペーンは、読者から大きな反響を呼びました。取材班の一人だった徳山大樹記者が近著 『怖い中国食品、不気味なアメリカ食品』 (奥野修司氏との共著、講談社文庫)で書ききれなかった「潜入取材」の内実を、衝撃的な写真とともに明かします。 ◆◆◆ まずは下の写真を見ていただきたい。トラックの荷台に積まれた緑色の物体は、ゴミじゃない。日本にも輸出される青菜の漬物だ。中国・四川省の漬物加工場に入ってきたこのトラックには、冷蔵設備はおろか、容器や袋などにも入れられず、荷台に直に置かれた漬物がうず高く積まれている。地面が濡れているのは、荷台から滴り落ちる青菜の汁のせいだ。 あまりにも雑に扱われた青菜は、ここから6時間ほど離れた契約農家で一次加工され、二次加工を行う目的で運ばれてきたという。その後、再び野積みされ、輸出のために数時間かけて港まで運ぶと、加工場の警備