池口恵観氏(鹿児島市内の宗教法人「最福寺」法主)は、なぜ朝鮮総聯(在日本朝鮮人総聯合会)本部購入を断念したのか。四五億一九〇〇万円という巨額で落札した池口氏。約四〇億円の納付期限となった五月一〇日、池口氏は「正式断念」を表明した。三月九日に落札した池口氏は全額納付に自信さえ見せていたが、実際は資金調達はことごとく頓挫していた。 その全容を池口氏の秘書で資金調達の中心人物とみられていた東勝也氏が重い口を開いた。 東氏が語った四五億一九〇〇万円の資金調達の全容はおよそ次のようになる。そもそも池口氏には資金があったのか、あるいは資金調達のメドがあったのかという筆者の問いに東氏は「池口さんにはまったく資金はなかった」と明言。では、約四〇億円の納付資金調達はできていなかったのかという問いには「資金は調達できていた。ただ邪魔が入った」のだという。 東氏の資金調達は三月から始まった。落札時に納付した五億