2015-03-13 東日本大震災について 散文 わたしは東日本大震災で甚大な被害を受けた東北の人間である。 が、自分はあまり震災のことについて語ってこなかったように思う。 振り返って書き記しておくべきことがあるのではないかと思い、今、ここに刻む。 地震があったその日その時間に、自分は鬱で寝込んでいて、モノが落ちようが倒れようがなんとも思わずただただ揺れがおさまるのを待っていた。 揺れが止まった時、ばあさんとラブラドールのさくらが無事かと茶の間に行き、ケガもなにもないことを確認し、しばらくぼんやりしていた。 その後、父親が戻り、家屋の損傷などをチェックしコンパクトデジタルカメラで写真を撮っていたことを覚えている。 ライフラインはほぼ止まり、かろうじて蓄えられていた水を近所の人々や知人たちに分け与え、それすら尽きた時には自衛隊の方々が運んでくれた水をポリタンクにつぎ、飲食用にした。 普段、近