週刊ダイヤモンド編集部 【第62回】 2008年11月20日 大手商社で唯一の「通期下方修正」 三菱商事が先取りした下振れリスク わが世の春を謳歌してきた商社の業績に影が差してきた。2008年度中間連結決算で、業界トップの業績を上げた三菱商事が、通期の純利益見通しを5800億円から5200億円に、600億円下方修正したのだ。 11月初めまでに出揃った総合商社6社の中間決算では、資源高を追い風に、前期に大口の資産売却益を計上した三井物産を除く5社の純利益が過去最高を記録した。 なかでも三菱は、半期だけで2892億円(前年同期比17%増)もの純利益をたたき出し、五期連続で最高益を更新したほどだ。 にもかかわらず、修正に踏み切った理由について、小島順彦社長は「商品価格や株価の下落が想定を超えており、上期までの好業績の維持は難しい」と説明する。 同社は急速な豪ドル安の影響で、想定レートを