今週の木・金曜日に欧州のサミットが開催され、財政統合の議論が山場を迎えます。 財政統合とは欧州の個々の国ではなく、EU圏全体で予算や税金を決めようという動きを指します。 「あれっ、10月28日に発表された欧州包括戦略に盛り込まれているEFSFが問題解決の切り札になるんじゃなかったっけ?」 そう思う読者も多いかと察します。 残念ながらEFSF(欧州金融安定ファシリティ=問題国救済の目的で設立される特別目的ファンド)はすでに「これでは不十分」という烙印を押されています。 その理由は3つあります。 まず「EFSFにレバレッジをかける」という議論が難航していること、二つ目の理由としてEFSFを補強する「第2ファンド」で中国のソブリン・ウエルス・ファンドの参加を請うとしていたのが先方からのらりくらりと返事をはぐらかされて進展を見ていない事、三つめの理由としてそうこうしているうちにイタリア国債の利回り