意外だった東芝の企業文化 東芝で1518億円に上る不正会計が明らかとなり、歴代3社長が辞任する前代未聞の騒動となっている。 第三者委員会の報告書によれば、歴代3社長が「チャレンジ」と称する過大な利益目標を設定し、カンパニートップや子会社の社長にプレッシャーをかけたという。そして、東芝には上司に逆らえない企業文化が存在していたため、上記プレッシャーが原因となって、組織ぐるみで不正会計を継続的に実行するようになったと分析している。 私は日立出身の元半導体技術者だが、東芝でかれこれ10回も講演を行ってきたこともあり、東芝の知人や友人は多い。彼らと付き合ってきた皮膚感覚からすると、官僚的な日立に比べて、東芝の企業文化は「自由闊達」であると思い込んでいた。 それゆえ、「東芝には上司に逆らえない企業文化があった」と断じた第三者委員会の報告には、驚くと同時に、にわかには信じられない思いがした。東芝関係者