1988年2月 大森望の結婚式記念ファンジンに寄せた文書(注:本文中で言及される「未来」というのは、大森望の本名)。未来世界から来た男 最初に、おめでとう、といっておかねばならない。 恐ろしい予感がするからである。 私が・の存在と出会ってから、もう十年以上の歳月が流れている。当時・は、男なのか女なのか、正体の知れない汚い字を書く高知人だった。おそらく、オービットを申し込む、手紙の類いだったのだろうと思う。まだ、・の本質は窺い知れなかった。後になって、高知は・の一族と、・の高校生ファンジンによって、制覇されていたことが分かるのだが。 やがて、・は京都のとある大学に入り、KSFAに顔を見せるようになる。さて、問題はここから始まる。・は、壊滅状態にあったSF研を再興し、中間子を復刊する。これは、幻魔の陰謀である。集った者たちの姿形振舞いを見れば、明らかなのだ。また、・は、コンベンションは星群祭の