昨年、穀物と原油相場の高騰の影響で、パンや乳製品、ビールなど多くの食品メーカーが相次いで値上げした。昨年9月の米大手証券「リーマン・ブラザーズ」破綻(はたん)を契機に相場は急落したのに、いまだに価格が下がらない。16日に発表された昨年10〜12月期の国内総生産(GDP)で落ち込みが明らかになった個人消費。買い控えに走る消費者らは「どうして安くならないの」と首をひねっている。(菅原慎太郎) 「値下げ? 勘弁してくださいよ。値上げはしても、値下げなんてできる状態にないですよ」 パンなどを作っている食品メーカー担当者は、こう強調する。 昨年目立ったビールやパン、乳製品メーカーの値上げはスーパーなど小売店の価格に直結するため、消費者には大きな打撃になった。5月に大手製パンメーカーが食パンの希望小売価格を20円程度値上げ。それと前後して、乳製品メーカーがバターを8%、大手酒類メーカー各社もビー