本記事は日経コンピュータの連載をほぼそのまま再掲したものです。初出から数年が経過しており現在とは状況が異なりますが、この記事で焦点を当てたITマネジメントの本質は今でも変わりません。 ITを経営に貢献するように使いこなす(マネージする)ために何よりも重要なのは,経営トップと情報システム部門の間のパイプを太くすることだ。まずは経営トップの信頼を得ることを考えるべきである。ITに無知な経営トップと,経営に関心の薄い情報システム部門というままでは話がかみ合わず,むだなシステムが作られるばかりだ。 「テクノロジが大好き」,「ミクロ的な分析が得意」,「どちらかというと非社交的」,「問題が明確なら抜群の解決力を示す。だが,問題があいまいだと力を発揮しきれない」――。証券会社の情報システム部門に長年勤めた経験がある阪南大学経営情報学部の玉置彰宏教授は,情報システム部門で働く,30歳代後半以上のスタッフに