その前日、スイス国立銀行(中央銀行、SNB)が500億フラン(約7兆1千億円)の流動性供給策を発表したが、貸し手の間に広がった信用危機を食い止めることはできなかった。筆頭株主であるサウジ・ナショナル・バンクのアンマル・フダリ総裁が追加出資の可能性を問われ「絶対にない」と答えた発言が広がると、CS株は暴落した。 1日で420億ドルの預金が流出した米シリコンバレー銀行を米規制当局が管理下に収めたのを機に、世界市場には不安が広がったが、同じことがCSの身にも降りかかっていた。昨年10月、破綻の危機に陥っているという噂がソーシャルメディア上で拡散され、富裕層の預かり資産が1日100億フラン以上流出。総額1110億フランを失った。 「最大の投資家が『私はもう1セントも出さない』と断言したのは、強烈な不信任投票だった。彼が何も言わなかったら、我々は別の状況にあったかもしれないと言っていい」。あるCS経
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